中国共産党は、きょう、10月1日を中国の建国記念日「国慶節」と呼ぶ。
しかしこの日は、香港人をはじめ、中国共産党(中共)による人権侵害を受ける世界中の華人にとっては「国を悼む日」。すなわち「国殤日(こくしょうび)」と位置づけられている。
この日に合わせて、世界各地で華人を中心とした中国共産党への大規模な反対集会が開かれた。迫害を受けてきた華人たちは、中共による人権侵害や人道に対する罪、宗教弾圧、伝統文化の根絶、中国警察や治安部隊による暴力行為など、その罪を訴えた。
9月29日(現地時間)に米ロサンゼルスにある中国領事館前で開催されたデモ集会では200人以上の活動家が参加し、街中に「打倒中共」の呼びかけが響き渡った。
この日、ロサンゼルスのほか、カナダ、オランダ、アイスランド、日本、イギリスでも同様のイベントが開催され、中共による暴政打倒が呼びかけられた。
オランダで開かれた抗議集会会場でスピーチを行った中国出身の人権活動家の姚麗娟氏は以下のように訴えた。
「中国共産党はウソと洗脳を使って中国人民を奴隷にし、歴史を歪曲・改ざんしてその権力を維持してきた」
「毛沢東時代の大飢饉からはじまり、文化大革命、計画出産政策(一人っ子政策)、六四天安門事件、臓器狩り、ウイグル族や、法輪功学習者に対する迫害に至るまで、本当に中国共産党を終わらせなければならない」
「中共のような反人類の邪悪組織が今日まで存続してきたことは、中国人にとっての悲哀であり、そして人類にとっても恥ずべき事だ。世界中の正義ある人達にお願いしたい、中国人民と一緒に、一緒に中国共産党を終わらせよう」
中国の大手乳製品メーカー「三鹿集団」が製造した「有毒粉ミルク(「メラミン」が混入)」を飲んで腎臓結石を発症した乳児の母親である郭彩虹氏も集会現場に現れてスピーチを行った。
「中共は2008年に中国で起きた有毒粉ミルク事件において、被害者数を隠蔽し、被害児童の親を弾圧し、不当な判決を下した」と郭氏は糾弾した。
この日に「祝うことは何もない」
今から75年前の1949年10月1日、毛沢東が天安門の楼上から「中華人民共和国」の成立を宣言した。
しかし、共和国というその国名とは全く裏腹に、彼らが自画自賛する「新中国」は主権在民の共和制(republic)には程遠く、一党独裁の恐怖政治を行う非人道的な国として、現在に至っている。私たちは今、この厳然たる事実から目を背けることはできない。
中国共産党の言い方に倣って、この日を「国慶節」と呼んでいるのは日本の大手メディアも同様である。
しかし、本当にこの日が「国の慶事の日」と呼ぶにふさわしいか否か、その本質を見極めるべきではないか。この75年間に、どれほど多くの無辜の民が「非正常な死」を強いられたか知れないのだ。
実際「国慶節」を大々的に祝っているのは、中国共産党の洗脳下にある中国国内だけである。
中国の国外にいて、中国共産党に反対の意思を表明する人権活動家や市民は、中国政府および全世界に対して「この国殤日に、祝うことなど何もない」という明確なメッセージを発信している。
(NTD新唐人テレビの報道番組)
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