「模範養豚場」と揶揄されている、中国の「肥満動物園」がネットで話題だ。
世論からの「注目」をうけ、今月3日、同園の職員は中国メディアに対し、こう答えた。
「動ける場所は限られているし、動物たちはいっぱい食べて、あまり動いていないから徐々に太っちゃっただけだ」
明らかに栄養過剰にして体重超過の動物たちを飼育しているのは、四川省攀枝花(はんしか)市内にある「攀枝花動物園(1977年開園)」だ。
入園料わずか「2元(約42円)」、連休期間でも「3元(約63円)」しかとらない、という今時にしてはかなり良心的な値段設定になっている。
「入園料2元のうち1.99元は動物たちのエサ代に費やしてるんだろう」と揶揄されるこの動物園の飼育動物をご紹介しよう。
(「攀枝花動物園」の愉快な仲間たち)
アザラシ? いや、一応「豹」
まずは、有名な「豹警官」こと、「ヒョウ柄の毛皮コートを被ったアザラシか」? と見間違うほどの、太り過ぎのヒョウ(16歳)。
そのあだ名「豹警官」は、ディズニー映画『ズートピア』に登場する肥満症のチーター「クロウハウザー」に由来しており、「豹警官」は毎日1.3キロ(3ポンド)の牛肉を与えられ、時には鶏肉やウサギ肉も食べているという。
「『豹警官』が相手なら100メートル走で人間の自分でも勝てる気がする」と言い出す人まで続出しているという。
「過剰な給餌」、「悪環境」など指摘が殺到したため、世論のプレッシャーに「負け」? て、動物園は一度は「減量計画」を発表しているが、効果はなかった。
ついには開き直って、「このヒョウは高齢だからこれ以上痩せれない。太ってても健康だし幸せなのだから問題ないのだ」と「減量断念」を報告している。
常に横たわる「ナイキベア」
胸元の白い模様がスポーツブランド「ナイキ」のマークと酷似しているから、「ナイキベア」と呼ばれているこちらのクマさん。
「横たわる」ことが大好きで、ごはんも横たわって食べることが多いという。
「動物の適切な飼育」を求める声が多く上がっているが、飼育動物の肥満問題について、同園の職員はこのように説明、いや「言い訳」をしている。
「飼育場所が狭いから動ける範囲が限られているんだ、飼育舎拡張のお金もないし」
「高齢だし」
「習性だから」
いっぽう、「いやいや、外的環境より、餌の与えすぎだろう」と世論の指摘はかなり鋭い。
「身体機能の低下や病気」を心配する声に対しては、「専門の獣医が定期的に診ているし、太っているがいまのところ動物たちはかなり好調」だそうだ。
(「攀枝花動物園」の愉快な仲間たち)
一方、「飼育動物が痩せすぎている」と、批判される動物園もある。
貴州省六盤水市にある「盤州九龍潭景区動物園」の瘦せ細ったクマがSNSで拡散され、「虐待だ!そんな動物園は閉鎖すべき」と批判が殺到している。
飼育員によれば、「お金ないから野菜ばかり与えている」と話している。
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