「自動再生と無限スクロールなどが子供を依存症に」 米14の州がTikTokを一斉提訴 

2024/10/09
更新: 2024/10/29

アメリカの14の州・地域の司法長官は8日、若者のメンタルヘルスに悪影響を与えているとして動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」を一斉に提訴した。

米ニューヨーク州やカリフォルニア州など14の州と地域の司法長官は8日、中国企業バイトダンスが運営するTikTokを相手取り、訴訟を起こした。訴状などによると、スクロールで無限に動画が続く機能により、意図的に子供たちを依存症にさせるように設計されており、精神衛生に悪影響を及ぼすと主張している。

司法長官らが指摘しているTikTokの問題視される機能は次のとおり。

・容姿加工フィルター:非現実的な美の基準を助長し、自尊心を傷つける。
・自動再生と無限スクロール:ユーザーを中毒にするように設計されており、中断することなくより長い時間利用させている。
・時限性のあるコンテンツ:TikTok StoriesやTikTok Live などの機能は、利用者が見逃すことへの恐怖心を利用し、TikTokを頻繁に閲覧するように促している。
・プッシュ通知:利用者にTikTokを頻繁に閲覧するようにさせ、エンゲージメントを操作するために偽の通知が使用されることもある。
・「いいね!」やコメントによる社会的承認:精神的健康に影響を与える可能性がある。

また司法長官らは、「TikTokが意図的に子供をターゲットにしているのは、子供にはまだ中毒性のあるコンテンツに対する健全な防御力や分別する能力がないことを同社が知っているからだ」と非難している。そのうえで、「全国の子どもたちと家族はこの危機に対処するための支援を切望しており、私たちは彼らを守るために全力を尽くしている」とニューヨーク州のジェームズ司法長官は述べた。

TikTok側は「主張の多くは不正確で誤解を招くものだ。未成年への対策は自主的に開始している」と猛反発している。

米司法省は8月、親の同意を得ずに子どもの個人情報を収集しているとして、TikTokを提訴している。

米調査機関のピュー・リサーチセンターの昨年の調査では、13~17歳のアメリカ人の63%がTikTokを使用しており、17%が「ほぼ常に」TikTokを利用している。

エポックタイムズ記者。『時事ノイズカット』の解説員。
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