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オリーブオイル価格下落予測 スペインなどの豊作

2024/10/11
更新: 2024/10/11

オリーブオイルの生産量は、スペインをはじめとするヨーロッパの主要生産国で増加し、長期にわたる高価格状態に終止符が打たれる見込みである。

10月8日、欧州委員会はスペインが干ばつから徐々に回復していることを受け、今季のオリーブオイル生産量は1.5倍になると発表した。これにより、ヨーロッパのオリーブオイル供給が今後1年間で増加し、2回の不作による価格上昇の供給緊張が緩和するだろう。

8日に発表した農業見通し報告書によると、2024/2025年のEUのオリーブオイル生産量は200万トンに達し、前の時期より31%増加し、最近5年間の平均を9%上回ると予測した。

報告書はスペインの生産量が大幅に増加し、ギリシャとポルトガルの生産量も上昇することでイタリアの不作の影響を相殺できると指摘している。

スペインの農業、漁業、食品省の予測によると、世界最大のオリーブオイル生産国であるスペインの生産量は約126万トンに達し、2023年より48%増加し、長期的な平均水準に回復する見込みである。

オリーブオイル業界は熱波と干ばつの影響で、数年間、危機に直面し、生産量が大幅に減少し、価格も歴史的な高値に達した。昨年、スペイン最大のオリーブオイル生産者であるDeoleoは、この業界は歴史上最も困難な時期の一つにあると述べた。

オリーブオイルの価格はいつ下がり始めるのか?

地中海地域で2年連続の不作があり、オリーブオイルは「液体の黄金」となり、その価格は記録的に急騰し高値をつけた。その結果、2024年上半期には家庭で消費されるひまわり油がオリーブオイルを上回り、消費パターンに劇的な変化が見られた。

現在、収穫に改善の兆しが見え、オリーブオイルの価格は1トンあたり9千ユーロ以上の高値から5分の1以上下落している。しかし、供給契約は通常数か月前に交渉されるため、消費者は将来的に低価格の恩恵を受けることになる。

イギリスの『テレグラフ』によると、バーミンガムにあるKTC Ediblesは大手スーパーにオリーブオイルを供給している業者で、同社のゲイリー・ルイス氏は供給が増えるにつれて価格が「40~50%下がる」と予測している。

国際通貨基金のデータによれば、これは価格が2022年末の水準に戻ることを意味する。

ルイス氏は「昨年末の状況を振り返ると、エクストラバージンオリーブオイルの卸売価格は1トンあたり1万ユーロに近かった。私は近い将来、価格は4~5千ユーロに近づくと考えている。これはかなりの減少である」と述べた。

彼は価格の下落がすぐに始まるとし、消費者は来年の第一四半期にオリーブの収穫改善による「全体的な影響」を実感することになると予測している。

消費者はどのように反応するのか?

欧州委員会は、2024/2025年のヨーロッパ全体のオリーブオイル消費量は7%増加すると予測している。過去2年間は22%減少したが、供給の回復により最近の価格下落の勢いは持続すると見込まれている。

「2024/25年度の主な不確実性は、価格が供給量の増加にどのように迅速に適応するか、そして消費者が高価格により消費習慣を変えた後の反応にある」と委員会は指摘している。

欧州委員会は、オリーブオイルの輸出が10%増加し、輸入は7%減少すると予測している。しかし、生産国であるチュニジアとトルコの豊作で、価格競争が激しくなり貿易バランスを妨げる可能性がある。

EUの報告によると、春の雨がオリーブの早期成長を促進したが、今後数週間の天候が最終的な収穫量にとって重要な要素となる。

スペイン政府も、今後数週間の天候が生産量に影響を与えると指摘している。作物の収穫はまだ始まったばかりである。

オリーブの収穫は通常10月末から始まり、翌年の2月まで続く。

夏雨
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