警察は普通、正義の味方。しかし、それが中国となると、事情はとんでもなく違う。利益に目がくらんだのか、あるいは強権を前に屈服せざるを得なかったのか、いずれにしても、権力者の手先に成り下がる警察が少なくない中国では、警察は「必ずしも正義の味方」であるとは限らないのだ。
今月15日、中国広東省の村の村民は悪者警察を相手に戦い、勝利したことがわかった。
「事件」が起きたのは広東省湛江市・徐聞県西連鎮(町)の村「承梧村」。
この村では「巻貝の養殖」が村民の主要な収入源である。しかし、現地政府はこれを禁じる政策を打ち出したがために、村民たちは先月末から抗議していた。
15日の明け方、数人の警官は抗議する村民を逮捕しようとこっそり車に乗って村に入った。しかし、すぐに他の村人に感づかれ、知らせを聞きつけて駆け付けた村人たちは、パトカーを取り囲んで逮捕した村人の釈放を求めた。
「解放しなければパトカーは村を出れないぞ」
そうして、村に入った警察はパトカーもろとも、丸1日取り囲まれ、最終的に「負け」を認めた。
村民は警察の手から逮捕された仲間を救出して、祖先を祭った祠堂で、勝利の爆竹を鳴らして大々的に祝ったという。
近年、中国において、公権力を前に、民衆が、警察署やパトカーを包囲するなどして抗議し、逮捕された仲間の救出に成功するケースが増えている。
(村に入った警察とパトカーを包囲する中国広東省「承梧村」 2024年10月15日)
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