厚生労働省が発表した8月の実質賃金指数によると、事業所規模5人以上の現金給与総額は前年同月比0.8%減の83.9で、依然として低迷が続いている。一方、事業所規模30人以上の指数は前年同月比0.4%減の80.9と、若干の改善が見られたものの、全体としての減少傾向は変わらない。
事業所規模5人以上の実質賃金指数においても、現金給与総額の減少は0.8%減となり、きまって支給される給与も1.1%減少した。依然として小規模事業所での賃金低迷が続いていることを示している。
一方で、事業所規模30人以上の現金給与総額は前年同月比で0.4%の減少に留まり、先月の0.8%減に比べて減少幅が縮小している。また、きまって支給される給与においても0.4%の減少にとどまっており、大型事業所では賃金の底打ちが見られる。
6月と7月にはボーナスの支給があったことから、6月の事業所規模5人以上の指数が前年同月比1.1%の増加を記録し、30人以上の事業所でも1.0%の増加が見られた。この季節要因もあり、一時的に実質賃金の改善が見られたが、8月には再び厳しい状況が戻ってきた。
今後も実質賃金の動向には注意が必要であり、特に賃金低迷が長期化することで消費に与える影響も懸念される。政府や企業の対応が問われる中、実質賃金の動向が引き続き注視される。
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