きょうは「ハロウィン」だ。
年に1度のハロウィン。「今年はコスプレ禁止」? そんなの知らんわ! と「コスプレして」町に繰り出す若者たち。
彼らは様々なキャラになりきって、長く抑圧されてきた感情を解放するとともに中国の社会問題や政府を全身通じて「皮肉」る。
しかし、運悪く公安に目付けられたら、「いますぐコスプレ服を脱いで、メイクを落とすよう」求められる。
「衆人環視」の街中で、着替えさせられるケースもあれば、パトカーの中へ押し込まれて車内での着替えを求められるケースもあるようだが、反抗すれば即逮捕、署へ連行となる。警察署では名前や身分証番号、電話番号などを登記されてしまう。
今年のハロウィン期間中、コスプレ市民(多くが若者)の逮捕者が後を絶たない。
彼らはただハロウィン期間中に好きな仮装をして町に繰り出し、写真を撮っているだけで、何の罪があるというのか。
「今どきの若者は失うものなど何もないから怖いもんなしだ」という人もいるが、それにしてもなぜ中国共産党(中共)当局はそこまで神経質になっているのか。
セルフメディア「遠見快評」の司会者で時事評論家の唐靖遠氏は、次のように分析する。
「中国経済は悪化の一途をたどっているが、当局には改善の手立てもなければ、改善の兆しもまったく見えない。当局はただでさえ不満をもつ民衆が集結して、その不満が拡大されて、矛先を向けられるのを恐れているのだ。今年のハロウィンコスプレのなかには、去年と同様、中共当局が敏感視するものも多い。それらは中共の歴史や共産主義のイデオロギーの起源などを連想させやすく、また当局に対する赤裸々な皮肉ともとれるため、当局は当然神経質になる」
アメリカ在住の中国人権弁護士の吳紹平氏もエポックタイムズの取材に対して、「私の中国にいる友人らは、みな今の中国社会は抑圧的過ぎると感じている。言論の自由もなければ、喜怒哀楽を表す場もない。当局がここまで神経質になっているのは、若者たちがお祭り騒ぎを通じて、政権への不満を表することを懸念しているのだろう」と評した。
(精神病院のの入院着姿で踊る中国の若者、2024広東省ハロウィン)
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