2025年4月に施行する新たな道路交通法施行規則を警察庁は13日に公布した。
「原付きバイク」について現在の総排気量50cc以下のもののほかに、総排気量125cc以下で最高出力を制御し、速度を抑えたものも加えて、原付き免許などで運転できるようにする。
背景として、2025年11月以降に施行される新しい排ガス規制基準への適合が課題となっている。基準に合格するバイクを生産するには採算がとれず、50cc以下のバイクの生産が困難になる見込みで、従来の小型エンジンのコストが大幅に上昇する可能性が指摘されている。
そこで解決策としてメーカーが期待を寄せているのが現在「普通自動二輪車」に分類されている総排気量が125ccのバイクだ。
今回の改正では、現在50cc以下とされている原付きバイクの区分を見直しており、排気量125cc以下で最高出力が4キロワット(約5.4馬力)以下に制御されたバイクも原付きバイクに含まれることになった。
制御済みの125ccのバイクは現行の125ccのバイクと違い、原付バイクと同様に制限速度が時速30km/h、交差点では2段階右折が義務付けられている。
2025年4月から、 改正後も原付免許で運転が可能だ。二輪業界からは、この区分変更に対して強い要望があった。
既にホンダ「PCX125」やヤマハ発動機「トリシティ125」で新しい規格に適合した4キロワットバージョンの125ccバイクの開発と製造が進められている
最高出力が制御されていない既存の125cc以下のバイクの運転には引き続き、小型限定普通二輪免許以上の免許が必要になる。
この改正により、原付バイクの選択肢が増え、利便性の向上が期待されている。特にフードデリバリーや小型貨物配達業界において、より多くの選択肢が提供されることになるであろう。しかし、新しい規格に適合したバイクの市場への投入を待たなければならないため、利用者や業界は注意深く動向を見守る必要がある。
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