トランプ次期米大統領は13日、ホワイトハウスでバイデン大統領と約2時間会談した。両氏とも激しく批判し合っていた選挙前の雰囲気と比べ、互いをファーストネームで呼び合うなど和やかな雰囲気が見られた。
バイデン氏は会談前に、トランプ氏に祝意を示し、円滑な政権移行に尽力すると表明。「前大統領で次期大統領のドナルド、おめでとう」「ようこそ、おかえりなさい」と述べた。
これに対し、トランプ氏はバイデン氏に感謝を伝え、「政治は厳しいものだ。多くの場合、あまりいい世界ではないが、今日はいい日だ」「(政権移行は)できる限りスムーズなものになるだろう。ジョーにとても感謝している」と話した。
2人が最後に顔を合わせたのは、アメリカ同時多発テロから23周年を迎えた恒例の追悼式典だった。
ホワイトハウスによると、ジル・バイデン夫人もメラニア・トランプ夫人に手書きの手紙を渡し、祝意を伝えた。メラニア夫人はホワイトハウスでの会談に出席していない。
会談後、ホワイトハウスのカリーヌ・ジャンピエール報道官は、2時間近くに及んだ会談時間の長さが重要性を示していると語った。
そのうえで、「とても友好的で、とても丁重で、実質的なものだった」と述べた。
大統領選挙後に現職大統領と次期大統領が会談を行うことが伝統となっており、円滑な政権移行を進めるために重要だとされている。
2016年の米大統領選で、トランプ氏が当選した際にも、バラク・オバマ元大統領がホワイトハウスに招待し会談を行っている。
2020年には、選挙結果をめぐる論争を受け、トランプ氏はバイデン氏をホワイトハウスに招待し会談することはなかった。
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