内閣府が15日に発表した2024年7~9月期の国内総生産(GDP)速報値によると、物価変動の影響を除いた実質GDP(季節調整値)は前期比で0.2%増加し、2四半期連続のプラス成長を記録した。年率換算では0.9%の増加となり、経済回復が引き続き進んでいることが示されたが、輸出と輸入は前期に比べて伸びが鈍化した。
今回の成長の要因の一つとして、民間最終消費支出の増加が挙げられる。民間最終消費支出は実質で0.9%増(前期4~6月期は0.7%増)、名目で1.2%増(前期は1.1%増)となり、引き続き堅調な消費が見られた。
また、家計最終消費支出も改善を見せており、実質で0.9%増(前期は0.7%増)、名目で1.2%増(前期は1.1%増)を記録した。特に、持ち家の帰属家賃を除いた家計最終消費支出は実質で1.1%増(前期は0.8%増)、名目で1.5%増(前期は1.4%増)と、伸びを見せている。
一方で、財貨・サービスの輸出入に関しては、減速が見られる。
輸出は実質で0.4%増とわずかに増えたものの、前期の2.6%増と比べて大きく減速した。また、名目では0.5%減少しており、価格や為替の影響も見られる。
輸入は、実質で2.1%増と前期の2.9%から伸びが鈍くなり、名目では0.8%増と前期の4.2%から大幅に減速した。
輸出入の減速には、円安や海外経済の影響が考えられ、今後の日本経済に影響を及ぼす可能性がある。
経済の先行きについては、インフレや輸出入の動向、消費者心理などが引き続き注目される。
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