今月15日午後5時ごろ、中国雲南省昆明市の観光スポット官渡区にあるスーパーマーケットの地面の一部が突然崩れ、穴が開く事故が起きた。
スーパーは両岸の建物とつながる形で、川の上に作られており、何人かの客が川へ転落し、店の商品も大量に落下した。
原因について、現地当局は調査中としながらも、「違法建築が確かにあった」とも認めている。
12歳の娘と一緒にスーパーへお菓子買いに行ったという女性は、入店後5分足らずで事故に巻き込まれた。なかには、腰椎を骨折するケガを負い入院した客もいる。
中国メディアによると、この店は11月9日に開業したばかりだ。事故は、開業から1週間も経たないうちに起きた。
スーパーの職員によれば、現在、店は一時的に営業を停止しており、具体的な再開時期や崩落原因等については「通知が来ていない」から不明だという。
この事件で「外へ出れば暴走車、中にいてもおから(手抜き)工事や違法建築で、中国ではいつどこで死ぬかわからない」といった嘆きの声が広がっている。
今回、事故が起きた観光スポットの「官渡区」に関しては、「あそこは違法建築だらけだ、いずれこういうこと起こると思っていた」といった指摘も多く寄せられている。なかには、「違法建築プラス手抜き工事のダブルの危険性」と指摘する声もあがっている。
なお「おから工事(豆腐渣工程)」とは手抜き工事のことで、使用された建材を触ってみると、豆腐のおからのように、手で砕けたりする。中国では、住宅の品質や企業の社会的責任よりも、利益追求をはるかに優先する建築業者が多く、以前から大きな社会問題となっている。
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