県議会の全会一致で不信任決議を受けた斎藤元彦前知事(46)の失職に伴う知事選。17日に投開票され、斎藤氏が再選を果たした。110万票を超える票を獲得した。
斎藤氏は2021年の兵庫県知事選で無所属で立候補し、自民党と日本維新の会の推薦を受けて初当選したが、今回は主要政党からの推薦を受けず、無所属で再選を果たした。
選挙戦から一夜明けた18日の記者会見で、斎藤氏は今回の選挙について「メディアリテラシーというか、そういったことが問われた今回の兵庫県知事選挙だと思う」「組織や政党の支援がないなか、SNSが一番大事なツールだった」と振り返った。
そのうえで、「県民の皆さんも、自分でいろんなことを調べたりされて、メディアの報道について、色んな媒体で、新聞以外にもテレビやネット、雑誌も含めて色々調べて自分自身で判断していくという風な形がすごく多いんだと思う」と語った。
元幹部職員への告発をめぐる対応については、「これまで説明しているとおり、県としての対応は適切かつ法的にも問題なかったというのが私の見解」と述べた。
斎藤氏のパワハラ疑惑や内部告発問題が大きな争点となり、県職員との関係性や県政の運営方法が問われる選挙戦だった。投票率は55.65%で、前回を14.55ポイント上回り、県民の関心の高さが際立った。
期日前投票者数も増加し、選挙期日7日前(10日)までの10日間で33万3694人が投票し、投票率は7.40%となった。これは前回同時期と比べて10万5262人増加し、投票率も2.44ポイント上昇している。
各報道機関が実施した出口調査では、3年間斎藤氏の県政について7割以上が一定の評価をしているという。
2位は元同県尼崎市長の稲村和美氏(52)で、97万票以上を獲得。立憲民主党や国民民主党の兵庫県連が稲村氏の支持を表明していた。
県内の22市長が前知事の斎藤元彦氏に反対し、対抗馬の前尼崎市長の稲村和美氏を支持するという異例の表明を行っていた。一方で、神戸市の久元喜造市長や芦屋市の高島崚輔市長ら7市長は声明に参加しなかった。
自民党は独自候補の擁立を断念し、自主投票とする方針を決定したが、自民党所属の県議の約半数が前尼崎市長の稲村和美氏を支持する動きを見せた。
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