アメリカ司法省は18日、中国企業「BITマイニング(旧500ドットコム)」の最高経営責任者(CEO)を、日本でのIR事業に関連して海外腐敗行為防止法違反の容疑で起訴した。IR事業への参入を目指す中国企業が、日本の国会議員に対して不正な利益供与を行った疑いがある。
潘元CEOは、日本政府関係者に約200万米ドル相当の賄賂を贈ることを指示したとされている。
司法省は、声明で「BITマイニングは、当時のCEO潘正明氏の指示の下、日本での高収益リゾートとカジノの開設するための契約を勝ち取るため、日本政府関係者に200万ドル近い賄賂を支払うことに同意した」と述べた。
アメリカの海外腐敗行為防止法( FCPA)は、1977年に制定され、米国企業や個人が海外の公務員に対して賄賂を提供することを禁止している。FCPAの適用範囲は広く、米国企業だけでなく、米国に上場している外国企業や、米国内で事業を行う外国企業、さらには米国市民や居住者にも適用される。
500ドットコムの件について、米司法省が捜査し、日本の当局も協力したとされる。
過去にも、IR事業を巡る中国企業が絡む汚職事件が話題となった。2019年には衆議院議員の秋元司氏が収賄容疑で逮捕された。秋元氏は、IR参入を目指す中国企業から現金や接待を受け取ったとされ、2021年9月には懲役4年の実刑判決を言い渡された。
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