米インド太平洋軍司令官  台湾侵攻の難しさ指摘

2024/11/25
更新: 2024/11/25

米インド太平洋軍司令官のサミュエル・パパロ大将は、米軍の優位性のもとで、中共(中国共産党)が海を越えて台湾を侵攻することは「極めて困難」であると指摘した。中共が海上封鎖を行った場合でも突破する自信があると述べた。また、パパロ大将は、台湾周辺の中共に対する水中作戦について、「機密環境下で試験され、成功の証明された計画」がいくつか存在すると明らかにした。

パパロ大将は次のように述べた。「中共軍が事を起こすという具体的な日付は、これまで存在しない。これが、混乱を招く可能性があると思う。なぜなら、人々は、これらの情報を混同してしまうからだ」

パパロ大将はワシントンのシンクタンク「ブルッキングス研究所」で、中共が2027年までに台湾に対して軍事行動を起こす可能性を指す「デービッドソン・ウィンドウ」に関する質問にこのように答えた。彼は、これは中共軍が、特定の時期に行動しなければならないという意味ではなく、彼自身の責任は、毎日準備を整えることだと強調した。中共の台湾侵攻について、パパロ大将は「海を越えての侵攻は極めて困難」と考えている。

彼は次のように述べた。

「私は、海を越えての侵攻が非常に困難だと考えている。特に我々のいくつかの優位性のもとでは」

中共が、台湾を封鎖する戦略を取った場合、パパロ大将は、これは国際政治の問題になるが、技術的には海上封鎖を突破する自信があると指摘した。

米軍インド太平洋軍司令官のパパロ大将は、「もしこの問題が、国際舞台に上がれば、それは政治的な問題だと思う。私は海上封鎖を突破できる自信がある」と述べた。

シンガポールのルイ・タックヨー(Lui Tuck Yew)駐米大使は、米軍の台湾防衛能力には限界があると指摘し、台湾がどのように自己防衛できるかを尋ねた。パパロ大将は、台湾は空中、地上、海上で防衛を行う能力を持っていると答えた。水中作戦については、パパロ大将は「機密環境下で試験され、成功が証明された計画」があることを明かした。

パパロ大将は強調した。

「私は台湾が空中、地上、海上で防衛できると信じている。あなたが言及した悲観的な見方には水中作戦が含まれているが、私はすでに機密環境下で試験され、成功の証明された計画をいくつか持っている。これらの情報はまだ公開されていない。したがって、私の見方は、あなたの悲観的な見方とは異なる」

状況は、22~23日の24時間の間に、中共軍の軍用機が25機、軍艦が7隻、台湾海峡周辺で活動しており、中共軍による台湾周辺での活動が、増加していることを示している。