アメリカ社会 ウォルマートは「子供向けに販売されている不適切な性的製品やトランスジェンダー製品を特定し、削除する」とも述べた。

ウォルマートもDEIイニシアチブからの離脱を発表

2024/11/27
更新: 2024/11/27

ウォルマートは11月25日、ダイバーシティ(平等)、エクイティ(公平性)、インクルージョン(包括性)――いわゆるDEIに関する取り組みを一部終了する方針を明らかにした。

「私たちはこれまで努力を続けてきましたが、完璧ではありません。それでも、すべての意思決定は、従業員、顧客、取引先すべてに機会を広げ、すべての人にとってのウォルマートでありたいという思いから行っています」と、同社は声明で述べている。

保守系映画製作者ロビー・スターバック氏によると、ウォルマートは以下の変更を発表した。子供に性的影響を与えることを目的としたイベントへの資金提供を中止し、ヒューマン・ライツ・コアリションの「企業平等指数(企業のLGBTQに対する差別撤廃を評価する指数)」への参加を取りやめ、文書からジェンダー中立用語「Latinx」を削除するという。

また、同社は「人種を基準とした優遇措置が行われている」と批判された「サプライヤー・インクルージョン」プログラムも見直す。このプログラムは、少数派や女性、LGBTQ+コミュニティなどの「保護対象」とされるグループが51%以上を所有する企業を支援する目的で運営されていた。

さらに、2020年に設立された非営利団体「人種平等センター」に対する1億ドルの資金拠出についても、約束した5年間の範囲内で提供を終了し、それ以上の資金提供は行わないとしている。

ウォルマートはまた、子供向けに販売されている不適切な性的またはトランスジェンダー関連商品(例:チェストバインダーなど)を特定し、除外する意向も示した。現在、同社のウェブサイトではこれらの商品が販売されている。

スターバック氏は、同社が彼の調査活動を把握した後に連絡を受けたと述べ、「さまざまな会話を経て、ウォルマートがいくつかの変更を決断したことを報告できるのは誇りです」と11月25日の動画で語った。同氏は、これを保守派運動にとって「大きな勝利」と評価している。

スターバック氏はさらに、ローズ、フォード、ジャックダニエル、ジョンディア、トラクターサプライ、ハーレーダビッドソンなどの企業もDEI関連の取り組みを廃止または一部縮小したと指摘している。

こうした動きの背景には、アメリカ企業やその他の社会セクターにおけるDEIポリシーやプログラムに対する懸念が高まっている。

トランプ次期大統領は、新政権発足初日から米軍における「分断的な政策」を排除する意向を示している。国防長官候補のピート・ヘグセス氏は、DEIを実施した将官を解任する予定であるとされている。同氏は今月初めに出演した「ショーン・ライアン・ショー」で、「DEIに関わった将官や提督、関係者は全員解任しなければならない」と述べた。

フォーチュン500リストによると、ウォルマートは収益面で世界最大の企業である。フォーブスの予測では、ウォルマートの2024年の収益は6573億ドルに達し、前年より460億ドル増加すると見込まれている。