カナダの大手調査会社レゾナンス・コンサルタンシーが発表した2025年版『世界のベストシティ』ランキングにおいて、東京は前年と同じ4位を維持した。このランキングは、世界の100万人以上の都市圏を対象に、その質、評判、競争力を数値化し、評価するものである。2025年のランキングでは、イギリスのロンドンが10年連続で首位を獲得し、2位にニューヨーク、3位にパリ、4位に東京、5位にシンガポールが続いた。日本では、大阪、名古屋、札幌の計4都市が100位圏に入った。
今年のランキングは、調査会社イプソスの新たな提携により、30か国以上、2万2千人を対象にした認識ベースのデータを初めて取り入れた。この結果、世界中の人々が依然として大都市に住み、訪れ、働くことに強い憧れを抱いていることが明らかになった。ランキングは都市の住みやすさ、魅力、繁栄に関する認識と実績を総合的に評価しており、東京が世界のトップ都市の1つとして認識され続けていることが裏付けられている。
東京の都市体験の再定義
東京は近年、公共空間、文化、観光への戦略的投資を通じて、都市体験を再定義しようとしている。同市は日本の経済エンジンとして国内総生産(GDP)の20%を占め、グローバル・フォーチュン500企業の本社数でもランキング2位に位置する経済的優位性を持っている。
職人技とおもてなしの芸術
東京は職人技とおもてなしの芸術の街としても知られている。ここ数年で数千室のホテル客室が増設され、観光業の復興が本格化している。2030年までに6千万人の観光客を誘致し、1360億ドル(約20兆6592億円)の観光収入を目指すという目標に沿ったインフラ整備も進んでいる。羽田空港の拡張や、2031年完成予定の都心への高速鉄道リンクなど、大規模なプロジェクトがグローバルなアクセス性を高めている。
世界的なショッピング都市としての地位
銀座シックスをはじめ、宮下パークや新興開発の虎ノ門ヒルズ、麻布台ヒルズなどが、ビジネス、商業、レジャー、居住を融合させた「垂直都市」を創出し、訪問者と住民双方に新しい都市体験を提供している。さらに、公共アートの分野でも麻布台ヒルズ内のチームラボボーダレスのように、革新的な取り組みが注目されている。
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