社会問題 29歳の若者がなぜ社会報復を?

【動画あり】「ハサミ男」 中国でまたも通行人を狙った無差別襲撃事件

2024/12/12
更新: 2024/12/12

10日夜、四川省成都市の地下鉄駅前で、男がハサミで、通行人を無差別に襲撃する事件が起きた。

現地公安当局によると、負傷者は3人、容疑者(男、29歲)はすでに逮捕されている。

SNSに投稿された現場動画のなかには、襲われて負傷し車いすに乗った女性の姿があった。

「突然、刺された! 面識のない、狂った人だった!」

と女性は訴えている。

 

(現場の様子)

これ以外にも、未確認のネット情報ではあるが、12月11日の広東省深セン市の地下鉄10号線でも、ナイフを使った切りつけ事件が発生した模様。

「友人が斬られたんだ、ナイフを持った人が続けて他の人にも襲い掛かっている」

と投稿者は明かしていたのだが、事件は当局によって抑えられているのか、関連情報はこれ以外なくなった。

中国共産党当局は、社会報復などの人心の不安を引き起こしかねない事件や食品安全問題など社会の闇が暴露されるたびに一貫して隠蔽を行い、「中国の繁栄した良い面」だけを世界に見せようとしている。

しかし、国のイメージにマイナスとなるような真相を消したからといって、抑圧された国民の怒りが消えるわけではない。それどころか、抑え込もうとすればするほど、どんどん増大し、中国社会は今や「爆発寸前の火薬庫だ」と多くの専門家が指摘する。
 

経済不況による失業の波が中国全土に拡大していくなかで、職にありつけず、生活を維持することができない人が増えている。生活苦に加え、長年、中共政府下で、不公平な仕打ちを受けてきた恨みも募り、精神的に崩壊し、無差別殺人などの方法を使って、社会への報復を行う事例が、相次いでおり、特にこの数か月、爆発的に増加している。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!