「給料を払え!」と怒りに震える声で叫び、垂れ幕を掲げ、「払わないと自殺する」とビル屋上にも登らざるを得ないほど追い詰められた労働者たち。そんなシーンはいまでは、中国全土で毎日のように繰り返される「日常」となっている。
しかし、こうした抗議の関連情報は中国のネット検閲にひっかかることも多く、海外の華人圏にまで「無事」に辿り着くことのできるニュースはわずかしかない。
それでも毎日のようにそのようなニュースが絶えず流れる現実、中国国内の庶民の生存状況は海外から感じられる「温度」よりもはるかに「沸騰」していることは間違いない。
「中国はいつ爆発してもおかしくない火薬庫」と多くの中国専門家が口にしているが、「大きな爆発には至っていなくても、小さな爆発ならばあちこちで起きている、夜明けは近い」という感覚を多くの人は持っている。
(デベロッパーの会社を訪れ、未払い給料の支払いを求め、会社警備員によって集団暴行される出稼ぎ労働者、2024年12月12日、広東省深セン市)
騒音作戦
12月9日、広東省深セン市にある不動産デベロッパーの本社ビル前にも「給料払え!」と抗議する労働者たちの姿があった。労働者たちはビル正面入口前の地面に座り込み、「鉄製のフライ返し」のようなものでお盆のようなものを叩いて音を出しながら、「金を返せ!」のスローガンを一斉に唱えていた。
(その時の様子、12月9日、広東省深セン市)
座り込み抗議
12月12日、山東省青島市(チンタオ⁻し)の新築住宅の販売拠点のホール内にも未払い給料の支払いを求めて座り込み、抗議する労働者たちの姿が見られる。
(その時の様子、12月12日、山東省青島市)
「給料払わないと飛び降りるぞ」
12月9日、広東省恵州市(けいしゅう-し)の工事現場でも給料の支払いを求めて抗議する十数人の労働者が「払わないと飛び降りるぞ」と工事中のビルの高所に立った。
労働者たちは「お金を返せ!」と一斉に叫んでいる。
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