経済が悪化の一途をたどる中国では、いまは民間企業のみならず、地方政府機関であっても、職員が未払い賃金の支払いを求めて、抗議するニュースが後を絶たない。
最近では一部地方の警察の給料までも支払えなくなっていることがわかっている。
今月17日、陝西省西安市の大勢の制服姿の「街の清掃員」は、長期にわたる給与未払いの件をめぐって政府に抗議し、給与の支払いを求めた。
清掃員たちは、西安市の文化的ランドマークの1つでもある唐代に造られた離宮「華清宮(かせいきゅう)」付近の道路を封鎖して、抗議を行ったという。
抗議行動に参加した清掃員の正確な人数はわからないが、現場映像を見る限りでは少なくとも100人以上と思われる。
現地の城管(都市の秩序を維持するための地方政府の一部門)」職員によると、「現地政府は金欠状態で、清掃員の給料は5か月分支払われていない」という。
(現場の様子)
高齢者も多いこれら清掃員が、凍てつく寒風の中で給料の支払いを「乞う」そのあまりに惨めな姿を映した動画はSNSでも拡散され、関連トピックスは、中国SNSウェイボー(微博)のトレンド入りしている。
関連トピックスをめぐっては、「あんまりだ! 町の清掃員たちは一番安い給料で、一番汚く大変な仕事をしているのに、彼らの給料を支払わないとは、良心の呵責を受けないのか!」
といった非難の声のほか、「こちらも同様給料もらってない」と訴える内容のコメントも多く寄せられている。
「陝西省の38の県(地方)で給料払えなくなっている」
「私は公立幼稚園で先生(保育士)をしている、9月から給料をもらっていません」
「西安市では、教師の給料は8月までしか支払われていない」
「私はバスの運転手、8か月分の給料をもらっていない」
「父親が勤める路線バス会社の上層は借金をしたそのお金で給料を支払っている」
世論のプレッシャーもあり、政府担当者は「政府は資金調達に努めており、月末には清掃員の未払い給料を支払えるかもしれない」という曖昧な回答している。
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