中国 町は警戒態勢 いたる所に黒ずくめの男たち

中国で開園初日「チケット払い戻せ!」の声響き渡る 「ハルビン氷祭り」

2024/12/23
更新: 2024/12/23

「氷雪ディズニー」などと呼ばれる「ハルビン氷祭り(冰雪大世界、黒竜江省ハルビン市)」

今年も開催した「氷祭り」、だがオープン初日(21日)から、一部来園客の怒声が響き渡った。

来園客たちは園側の混乱した管理体制に怒り、あまりに長すぎる待ち時間に堪忍袋の緒が切れた。

今回の「氷祭り」の開催、および来年2月に開幕する「ハルビン冬季アジア大会」の開催も控えているハルビン市では、現地当局が「突発事態防止」に神経をとがらせている。

そうして、政府機関に勤める公務員たちは1日30元(約640円)の手当金で、「街の見張り役」に駆り出されている。休みは認められないのだという。

「氷祭り」開催の日も、ハルビンの町のいたる所に、黒ずくめの男たちが立つような警戒態勢となった。

いっぽうこの日、祭り会場は客が殺到して酷く混雑していた。

とくに大人気の施設「大すべり台」では、管理が酷い状態で、「事前予約」と「予約なし」の客がごっちゃまぜの状態となっていた。

「予約しないと入れない」と言われているのに、「予約していない人も列に並んでいる」状態。それから、予約するために並べといわれて並んでいたら、後から「やっぱりダメだ」と告げられ並び直し。

ひいては、「予約した人はVIP特別入口へ行けるよ」とアナウンスで流れていたから、現場スタッフに「VIP特別入口はどこ? どう入る?」と聞いたら「そんなの聞いてない、誰から聞いたか知らないが、言ったその人に聞け!」と言い返される始末。

来場客はお粗末な管理体制に振り回され、寒風の中で4、5時間、なかには「8時間も待ったのに、目当ての乗り物に乗れなかった」という人もいるという。

その結果、一部の来場客はあまりに長い待ち時間と未熟な管理に怒り、「チケット払い戻せ!」と集団で抗議する事態になった。

この日のハルビン市の天気予報はマイナス18~マイナス13度だった。「もっと気温が低かったら、列に並んだまま凍死していたかも」という来場客の声もあった。

なお、同祭りの入場チケットは大人328元(約7千円)、割引チケットは240元(約5千円)だという。

 

(黒ずくめの男だらけの警戒態勢のハルビンの町)

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!