「十分に火が通っていない生肉バーガーが提供された」
中国の有名ハンバーガー・チェーン「タスティン(塔斯汀・Tastien)」の食品安全問題が最近、SNSで「再度」話題になっている。
「再度」というのは、以前から同様の指摘が多く寄せられ、「生肉事件」に関連する話題は過去に少なくとも5回は中国SNSにトレンド入りしてきたからだ。
「またか!」と呆れている消費者だが、その実態とは。
(四川省に住む「熊さん」が食べたタスティンのハンバーガーの「生肉」チキン、2024年12月24日)
生肉と「熊さん」
去るクリスマスイブの日(12月24日)、四川省に住む「熊さん」は、夜中にタスティンのハンバーガーを食べたくなった。さっそく注文して取り寄せ、最初の一口をかじった瞬間、異変に気付いたそうだ。よく見ると、ハンバーガーに挟まれたチキンはなんと生肉だった。
「生肉と分かった瞬間、とたんに気分が悪くなり、全部吐いてしまった」という熊さん。翌日にもお腹の調子が優れず、「生肉を提供された」とクレームを入れ、返金を要求した。
結局返金額はわずか「30元(約650円)」、弁償金はない。
翌日、中国メディアはこの「生肉事件」について、熊さんに生肉を提供したタスティンの店舗に電話取材を行った。
店員は「うちの食品は全て安全基準に沿って揚げているが、一度に揚げすぎてチキン同士がくっついたがために過熱が不十分となった可能性はある」と認めつつ、「お客さんには相応の対処をした」という。
「タスティンでまた生肉」のニュースが報じられると、「自分もタスティンで生肉を食べたことがある!」という怒りのコメントが殺到した。
中国の消費者苦情受付サイト「黒猫投訴」に寄せられた「タスティンのハンバーガー」に対する苦情は1860件以上。その内容の多くは「ハンバーガーの肉が生だった」「提供速度が遅い」「店員の態度が悪い」などとなっている。
「タスティン」は2012年に創立して以来、急成長を遂げ、2024年9月時点には中国全土の300以上の都市で加盟店8千店を突破した。
(過去に起きた「タスティン・ハンバーガー生肉事件」、2024年10月26日、広東省広州市)
「東京都保健医療局」より
生の肉には食中毒菌がついていることがあるため、生焼けの豚肉、鶏肉を食べた場合、食中毒になる可能性があります。
食べたあと、腹痛、下痢、発熱等の症状が出るようでしたら、すぐに医療機関を受診してください。
肉が原因となる食中毒は、おおむね食べてから7日以内に症状が出ます。このため、食後7日後までに、体調に変化がないようであれば、あまり心配する必要はありません。
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