「邪気を払う」花火や爆竹は、中国の伝統文化であり、年越しの風物詩であった。
しかし、近年では中国共産党(中共)当局は、「環境保護」や「安全」のためといって、市民による花火や爆竹の打ち上げを禁止・制限している。
民衆側は「花火を打ち上げる権利」を主張して当局と対立し、2023年末、各地で花火規制に抗議する動きが広がり、世論の圧力を受けて、当局は花火禁止から「制限」へと譲歩した。
今年はどうか。
大晦日の日、SNSには警察から「やめろ~!」と追われながらも、花火をしようとする「屈強な」若者たちの姿が多くみられる。
花火を打ち上げながら警察から逃げる、若者たちの顔も周りも、「笑顔」だ。これら身軽な若者を捕まえようとする警察もかなり苦労している様子だ。
(2024年12月31日夜、警察に追われながらも花火を打ち上げる若者たち)
「花火禁止」の事態に、NTD新唐人テレビの取材に応じたある中国市民は「花火や爆竹は何千年も続いてきた伝統行事であり、子どもたちの年越しの楽しみなのに禁じるなんて信じられるかい? だから禁じられようがこっそりやるさ。みんなでやれば、当局は手に負えなくなるだろう」と話している。
なぜ花火がダメなのか? この問題について、一部の評論家は次のように分析している。
「環境保護や安全などはただの口実に過ぎない。中国の伝統文化では、年越しに花火を打ち上げることは、邪気を払うためだ。中共当局は民衆をいじめ、あまりに多くの悪行を重ねてきた。だから、その悪いことをしてきたことの報いを、心の中では恐れているのではないか」
大晦日、北京と上海の名所は厳重警備
「今年は年越しイベントがないよ~」とラジオの声が流れ続けた北京の「三里屯(サンリトン)」や上海の「外灘(ワイタン)」
しかし、それでも大使館が集まることで知られる北京の「三里屯(サンリトン)」や上海随一の観光エリア外灘(ワイタン)では、大勢の市民が押し寄せ、年越しの瞬間を待っていた。
この事態に、当局は現場へ大勢の警察を送り込み、警備に当たらせていた。
(2024年12月31日夜、上海の町に大勢の警官)
(2024年12月31日夜、北京の町に大勢の警官)
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