5日、日本を巡回公演中の神韻芸術団は、京都府にあるロームシアター京都のメインホールで公演を行った。米ニューヨークを拠点とする中国古典舞踊の最高峰・神韻芸術団は、中国で失われた伝統文化の復興を掲げ、世界各国の劇場で上演している。
神韻の公演は、古典舞踊や舞踊劇、オリジナル歌曲の独唱、中国楽器の独奏など、約20の演目を披露。唐代宮廷の宮女の優雅なふるまい、三国志や水滸伝の武人たちの武勇伝、そして後世に受け継がれる孔子の仁義礼智信や老子の知恵などに触れることができる。
この日の京都公演も、舞踊と音楽による純然純美の舞台芸術が満員の観客に感動を届け、悠久の美を観客に届けた。京都での公演は5日をもって閉幕し、次は兵庫県西宮で7~9日の日程で公演を行う予定。
元バレリーナが大絶賛「生徒に絶対見た方が良いと勧める」
バレエ教師で、元バレリーナの澤田麻美子さんは、神韻の公演について「皆さんの踊りの技術がやっぱり素晴らしい」と絶賛。
高度な技、優美な姿、そして豊かな伝統文化に育まれた表現力。そうした中国古典舞踊が、歴史の織りなす壮大な物語を生き生きと描き出す。「韓国でも、こういう舞踊なものを見たんですけど、韓国のものとはまた全然色合いが違うし、きれい。私はこっちの方がきれいだなって思った」と語った。
音楽が録音ではなく、オーケストラが生の演奏をしているところにも感動していた。「やっぱり西洋の音楽、楽器と、中国の古来の音楽が組み合わさるというのは、他になく、すごい素晴らしい」
澤田さんは神韻の公演を通して、民族舞踊と神話との関連性を感じたという。「フラダンスもやっぱり神様と踊りが結びついている。ずっと昔から、どこの国、どこのいろんな地域でも舞踊と神とのつながりがあるんだなと思った。神様が助けてくれるとか、神の力でこうなるとか、そういうものを舞踊で表して伝えていくというのが民族舞踊なのかな」と、舞踊の本質について考察していた。
神韻からバレエの指導に活かせる点も見出していた。「めちゃめちゃ参考になりました」「バレエにはない動きがすごく興味深かったです。足の運びとか、つま先から行くのに、かかとから行っていたりとか、回る方向が反対だったりとか、すごく面白かったです」と感動を口にした。
「一回は絶対見た方がいいよって言います。あの生徒さんたちにも勧めたいなと思います」と語った。
運輸業社長の梅村美由紀さんは、娘さんと一緒に神韻の公演を鑑賞し、「上手にセットしていると思った。3D、素晴らしかったです」と、神韻のデジタル背景幕に感動していた。
ステージ後方に映し出されるデジタル背景幕は、神韻が特許を取得しており、天上の世界や歴代王朝の光景を映し、観客を悠久の旅へといざなう。中国古典舞踊と最新のテクノロジーを組み合わせた「視覚の饗宴」は観客の心を震わし、至高の体験を届ける。米紙「シャーロット・オブザーバー」は、神韻の公演を「色彩と音の祭典」と評している。
梅村さんは「ダンサーの方の内面から出る良さに本当に感動しますね」と語り、神韻ダンサーたちの舞踊以外にも、ダンサーの内面的な美しさを感じたという。
古来より、舞踊含め芸術の上達には修養による道徳性の向上が必要とされてきた。神韻ダンサーは法輪功学習者でもあり、「真・善・忍」を指針とし、日々道徳性の向上に努めている。
「来てよかった」梅村さんはそう語り、今後の人生においてプラスになったと述べた。
「ここ十数年観てきた舞台の中で最も感動」…称賛の声相次ぐ
日本酒の製造会社で管理職を務める吉川武宏さんは、「本当に素晴らしい。天国にいるような感じ」と感動を語った。吉川さんの奥さんも「ここ16年観てきた舞台の中で、最も感動した」と、神韻の公演を称賛した。
吉川さんは、神韻の公演情報を見て当初は共産主義国の公演だと思い、見に行くつもりはなかったが、ネットで確認したところ、共産党とは全く関係のない芸術団体だと分かり鑑賞してみようと思ったという。「ニューヨークの方で活動している団体だとわかったんで、それで自分自身も興味を持ってきました」と語った。
共産主義以前の中国の伝統的な美徳を強く感じたという吉川さん。「本当の中国の良さというのがわかった」と語った。
中国本土では、1949年に共産党が政権を奪取して以来、徹底的に伝統文化が破壊されてきた。神韻は、政権による迫害から逃れた中国の一流アーティストらによって、2006年に米ニューヨークで設立された。今では8つの同規模の芸術団を擁し、世界中で同時に巡回公演を行なっている。昨シーズンには5大陸200近い都市をめぐり、数々の世界トップレベルの劇場で満員の大盛況を記録した。
「純善純美」をテーマに古来の美徳を伝える神韻の舞台からエネルギーを感じたという。「新年から良いエネルギーをいただいた」と語った。
「映像と舞台と一体化して上手く表現されていた。大変びっくりしました」と、コンサルティング会社の地域社会研究所の社長・大橋浩さんは語った。「とにかくびっくりしました。古代中国はいろいろと興味深いところがある」
神韻の舞踊についても、「迫力ありますね。大変感動しました」と絶賛していた。
神韻は共産主義以前の中国の伝統文化を披露しており、世界で巡回公演を行い、各界から絶賛が相次いでいる。しかし中国共産党が支配する現在の中国本土で公演することが禁止されている。
中国で公演が禁止されていることに対し、「とんでもないことやなというふうに思う」と語り、「中国の方でも受け入れてもらえて、そういう活動ができるようになればいいなというふうには思いました」と希望を述べた。
「非常に美しかった」「視覚的にも非常に色彩がきれい」医師夫婦が感嘆
内科医の西川昌樹さんは、「非常に美しかった」「視覚的にも非常に色彩がきれいです。舞踊と背景幕に切り替わるところが実にスムーズですから、見ていて楽しかったですね。神話の世界をちゃんと具現化してくれて、楽しく過ごすことができました」と絶賛した。
「非常に見た目にも音楽的にもきれいですから、よくコンサートで寝るのですが、今日は寝る暇がありませんでした」と冗談を交えて語った。
妻の西川朋子さんは、「なんであんなに足が開くんかしら」と、神韻ダンサーの身体能力について驚きを口にした。「私もちょっと足を広げて踊れたらいいなと思うけど、無理だね」
演目について「とにかくみんな感動しました」としながらも、特に中国楽器・二胡の独奏に感銘を受けたという。「あの音、なんかすごくグッてくるわ。2弦しかないけどあんな音が出るんですね」
日本庭園「しょうざんリゾート京都」を営む松山佳世さんは「華やかで美しかったですし、映像とダンスとの融合、音楽との融合がすごい素敵でした」と、神韻の全体的な演出効果を讃えた。
京都の有名な象山庭園の三代目継承者である松山さんは、「伝統文化を未来に継承することはすごく大切だ」と述べ、中国の伝統文化の復興という神韻の理念に共感を示した。
公演のチケットはチケットセンター(0120-91-8487、午前10時〜午後6時)のほか、公式ホームページから購入することができる。チケットぴあや楽天チケット等、大手チケット予約サービスでも取り扱いがある。
大紀元は神韻芸術団の後援として、2006年の芸術団創設以来、観客の声を伝えています。
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