日本政府がNATO代表部を独立させ新大使就任 中国を牽制

2025/01/16
更新: 2025/01/16

日本政府は2025年1月15日、北大西洋条約機構(NATO)との連携強化を目的に、これまで在ベルギー日本大使館が管轄していたNATO代表部を独立させた。新たに設立された代表部の大使には、伊沢修氏が就任した。

伊沢大使は同日、NATO本部があるブリュッセルにおいて、NATOのマルク・ルッテ事務総長に信任状を提出し、正式に就任した。伊沢氏は、前セネガル兼カボベルデ兼ガンビア兼ギニアビサウ大使を務めていた。

日本政府は2018年に在ベルギー日本大使館内にNATO代表部を設置していたが、今回の独立により、日本とNATOの関係をさらに強化することが期待されている。共同通信によると、新たな代表部は「欧州・大西洋とインド太平洋地域の安全保障はますます不可分になっている」と述べ、代表部の独立が「日本-NATOのさらなる関係の強化と発展に貢献するだろう」と意義を強調した。

NATOは日本の動きを歓迎し、「インド太平洋地域での中国による軍事力の増強や情勢を不安定化させる活動への懸念を共有している」と述べ、今後も協力関係を発展させる意向を示した。

この動きは、インド太平洋地域と欧州・大西洋地域の戦略的な連携を推進することを目的としており、日本の安全保障政策における重要な一歩となる可能性がある。NATOのパートナー国の中で、専任の大使を就任させたのは日本が初めてであり、日本の国際的な安全保障への関与が一層深まることが予想される。

エポックタイムズ記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。