中国内陸部のチベット自治区で7日に発生した地震(M6.8)の死者は、これまでに126人に上ると中国国営メディアが報じている。
しかし、中国共産党当局は、災害や社会報復など社会の不安を引き起こしかねない事故や事件が起きるたびに一貫して被害情報の隠蔽を行い、過少報告する傾向があるため、今回の地震による実際の死傷者数も、公式発表をはるかに上回る可能性がある。
住民は避難生活を強いられているが、厳しい寒さのなか、テントや防寒着、布団、食品の不足は深刻である。
しかし民間から寄付された救援物資は被災者の手に渡らず、被災者による助けを求める声は、中国のネット上で封殺に遭っている。
そんななか、チベット地震の影響をうけて14のダム(水力発電所)のうち5つに局所的な亀裂などの問題が生じたことがわかった。中国国営メディアなどが報じた。
亀裂などが生じたダム5つのうちの3つは水を放出して空にしたため、ダム流域にある6つの村の住民約1500人は避難を余儀なくされたという。
チベットでは、三峡ダムの3倍に相当する世界最大規模の水力発電所建設計画(ブラマプトラ川)の建築が進められている。
同計画をめぐっては、環境保護団体やチベット権利活動家等から、環境破壊や下流の水不足といった懸念の声が高かったが、昨年末に建設計画の許可が報じられた。
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