岩屋外務大臣は19日(日本時間20日)、アメリカワシントンD.C.でオーストラリアのペニー・ウォン外務大臣と会談を行った。この会談は、トランプ次期大統領の就任式出席のために岩屋大臣が訪米している機会を捉えて実施されたものである。
会談では、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて、トランプ新政権や他の同志国との重層的な協力を進めていくことで両国が一致した。この構想は、日本が推進する外交戦略の柱の一つであり、地域の安定と繁栄を目指すものである。
自由と民主主義といった価値観と相反する一党独裁主義の中国共産党(中共)が、現在中国を支配している。この中国の一方的な力による現状変更の試みへの懸念により、インド太平洋地域の重要性が増す中、日本とオーストラリアは安全保障面での協力を強化している。両国はアメリカ以外で初めての安全保障上のパートナーとして、2007年以降、関係を深化させてきた。
今回の会談では、地域の安定に寄与する日豪関係のさらなる発展を確認した。両国は、自由貿易の推進や海洋安全保障の強化など、共通の価値観に基づいた協力を進めている。
今後、日本とオーストラリアは、トランプ新政権との関係構築を進めながら、地域の平和と安定に向けた取り組みを加速させていくものとみられる。両国の協力は、変化する国際情勢の中で、ますます重要性を増していくと予想される。
トランプ次期大統領の就任式後の21日には日米豪印4か国クアッド(QUAD)外相会談が行われる予定だ。QUADとは、日本、アメリカ、オーストラリア、インドの4か国で構成される多国間の戦略的対話の枠組みである。正式名称は「Quadrilateral Security Dialogue(4か国安全保障対話)」であり、英語で「4つの」を意味する「Quad(クアッド)」という略称で知られている。クアッドは中共の軍事的・経済的拡大の抑止を念頭に置いている。
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