国際 「恥知らず」と批判殺到の解決方法

米国務長官は「中国入国禁止」の制裁リストに載る人物 中国当局のとった驚きの行動

2025/01/20
更新: 2025/01/20

「中国入国禁止」のブラックリストに載る人物が「アメリカ国務長官」になってしまったーー。

この「マズイ」局面に直面した中国当局がとった行動に「みっともない」「恥知らず」と批判が殺到しており、最近、華人圏で話題になっている。

勝手に「改名」?

トランプ次期米大統領が国務長官に指名したマルコ・ルビオ上院議員といえば、中国に対する強硬姿勢で知られる。

ルビオ氏は2020年、新疆のウイグル族を中国政府が弾圧しているとして、制裁発動を求める「ウイグル人権法」を推進した。

その報復措置としてルビオ氏は中国共産党(中共)から「反華(中国)政治家」のレッテルを貼られ、中国への入国を禁じられるなどの「制裁」を受けている。

「中国入国禁止」のブラックリストに載る人物が「アメリカ国務長官」になってしまったーー。

トランプ氏が次期アメリカ大統領に当選し、ルビオ氏が国務長官に指名されたことが発表された後、華人圏で世論は一気に沸騰した。

当時、多くの中共御用達の専門家たちは相次いで当局に「助言」を与えるなど、中共当局がどのようにこの「ばつの悪い局面」を打開するのか、話題になった。

ようやく、その気になる「解決策」が明らかになった。

中国外交部は16日、同公式サイト上でルビオ氏の名前(中国語の漢字表記)を「魯比奧」と訳した。注目すべき点は、この時まで外交部を含め、どの中国官製メディアも、彼の名に「盧比奧」という当て字を使用していたのだ。

「魯比奧」と「盧比奧」では、読み方はどちらも「ルビオ」だが、使用された字が1字違い、しかも違ったその漢字の読み方はどちらもほとんど同じなのだ。

 

2025年1月16日、中国外交部の公式サイト上(ウェイブサイトよりスクリーンショット)

 

中国語の当て字を変えて、「新・アメリカ国務長官」と「制裁リストに載る米議員」は「同一人物ではなくなる」という効果を狙ったものと思われる。

「要するに、中国人民さえ騙せればオーケーということか」
「見え見えの詐欺」
「中国共産党の恥知らずぶりには毎回驚かされる」といった非難と、呆れる声が殺到している。

なお、ルビオに対する制裁は当時、当時の中国外交部(省)の報道官であった趙立堅氏が定例記者会見の席で発表していた。しかし、現在、同部の公式サイトには、「ルビオ氏に対する制裁」の具体的な内容に関する記述が消え、「米国人11人へ制裁」というあいまいな記述だけが残されている。

 

2020年8月、中国外交部によるルビオ氏に対する制裁発表(ウェイブサイトよりスクリーンショット)
李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!