「中国入国禁止」のブラックリストに載る人物が「アメリカ国務長官」になってしまったーー。
この「マズイ」局面に直面した中国当局がとった行動に「みっともない」「恥知らず」と批判が殺到しており、最近、華人圏で話題になっている。
勝手に「改名」?
トランプ次期米大統領が国務長官に指名したマルコ・ルビオ上院議員といえば、中国に対する強硬姿勢で知られる。
ルビオ氏は2020年、新疆のウイグル族を中国政府が弾圧しているとして、制裁発動を求める「ウイグル人権法」を推進した。
その報復措置としてルビオ氏は中国共産党(中共)から「反華(中国)政治家」のレッテルを貼られ、中国への入国を禁じられるなどの「制裁」を受けている。
「中国入国禁止」のブラックリストに載る人物が「アメリカ国務長官」になってしまったーー。
トランプ氏が次期アメリカ大統領に当選し、ルビオ氏が国務長官に指名されたことが発表された後、華人圏で世論は一気に沸騰した。
当時、多くの中共御用達の専門家たちは相次いで当局に「助言」を与えるなど、中共当局がどのようにこの「ばつの悪い局面」を打開するのか、話題になった。
ようやく、その気になる「解決策」が明らかになった。
中国外交部は16日、同公式サイト上でルビオ氏の名前(中国語の漢字表記)を「魯比奧」と訳した。注目すべき点は、この時まで外交部を含め、どの中国官製メディアも、彼の名に「盧比奧」という当て字を使用していたのだ。
「魯比奧」と「盧比奧」では、読み方はどちらも「ルビオ」だが、使用された字が1字違い、しかも違ったその漢字の読み方はどちらもほとんど同じなのだ。
中国語の当て字を変えて、「新・アメリカ国務長官」と「制裁リストに載る米議員」は「同一人物ではなくなる」という効果を狙ったものと思われる。
「要するに、中国人民さえ騙せればオーケーということか」
「見え見えの詐欺」
「中国共産党の恥知らずぶりには毎回驚かされる」といった非難と、呆れる声が殺到している。
なお、ルビオに対する制裁は当時、当時の中国外交部(省)の報道官であった趙立堅氏が定例記者会見の席で発表していた。しかし、現在、同部の公式サイトには、「ルビオ氏に対する制裁」の具体的な内容に関する記述が消え、「米国人11人へ制裁」というあいまいな記述だけが残されている。
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