岩屋毅外務大臣は、トランプ新政権発足後初めての日米外相会談をマルコ・ルビオ国務長官と行った。この会談は、日本時間2025年1月22日午前7時40分から約30分間、アメリカの首都ワシントンで開かれた日米豪印4か国による戦略対話「クアッド」の外相会合に合わせて実施された。
会談冒頭、岩屋大臣から、ルビオ国務長官の就任への祝意が述べられ、両外相は、今後も日米同盟を新たな高みに引き上げるとともに、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、日米で協力していくことで一致した。
両外相は、日米同盟の抑止力・対処力の一層の強化に向けた協力を進めていくことで一致した。また、経済分野についても意見交換を行い、日本企業による対米投資及び経済安全保障を含む日米経済関係の重要性を確認した。
同志国の連携強化については、両外相は、日米豪印、日米韓、日米比といった同志国連携を更に強化していくことの重要性で一致した。また、核・ミサイル問題を含む北朝鮮情勢や中国をめぐる諸課題について意見交換を行った。
さらに、かつてなく強固になった日米関係を維持・強化すべく、両外相は引き続き日米で緊密に連携していくことで一致した。
会談では、新政権のもとでも日米同盟の抑止力と対処力を強化していく方針が確認された。中国共産党(中共)の海洋進出、北朝鮮の核・ミサイル開発など、アジア太平洋地域の安全保障環境が厳しさを増す中で、日米同盟の重要性を再確認する会談となった。
ルビオ新国務長官は就任直後、「地球上のすべての国が自国の国益を増進することを期待している」と述べ、トランプ大統領が掲げる「アメリカ第一主義」の方針を示唆した。一方で、同盟国との協力の重要性も強調しており、今回の日米外相会談でも同様の姿勢を示したものと推測される。
クアッド外相会合では、中国の海洋進出を念頭に置いた議論が行われた可能性が高い。ルビオ長官は対中強硬派として知られており、中国への対応がトランプ新政権の最優先課題の一つであることを示唆する動きとも受け取れる。
今回の一連の外交活動は、トランプ新政権発足直後に行われたことから、アメリカの新しい外交方針や日米関係の今後の展開を占う上で重要な意味を持つと考えられる。日本政府は、新政権との関係構築を急ぐとともに、地域の安定に向けた協力体制の強化を図っているものとみられる。
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