石破首相は2025年1月21日、北大西洋条約機構(NATO)のイェンス・ストルテンベルク事務総長の後任として昨年10月に就任したマルク・ルッテ事務総長と電話会談を行った。約15分間の会談で、両者はインド太平洋地域と欧州・大西洋地域の安全保障が不可分であるとの認識で一致し、連携強化を確認した。
会談冒頭、石破首相から、昨年10月のルッテNATO事務総長の就任に祝意を表した。また、石破首相から、欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障が益々不可分となり、日・NATO関係が急速に深化する中、先週のNATO日本政府代表部の実館化も契機として、日本とNATO協力を更に強化したい旨を述べた。
それに対し、ルッテ事務総長は、日・NATO協力の進展を歓迎する旨を述べ、両者は、日本とNATO及びNATOとインド太平洋パートナー(IP4:日豪NZ韓)との関係強化に向けて協力していくことを確認した。
さらに、両者は、ロシアによるウクライナ侵略をはじめとして、地域を越えて同志国で対処すべき課題についても引き続き緊密に協力していくことで一致した。
日本は2019年に締結した日・EU戦略的パートナーシップ協定に基づき、EUとの安全保障・防衛協力を拡大している。今回の日・NATO間の連携強化は、こうした日本の外交・安全保障政策の延長線上にあるものと見られる。具体的には、海洋安全保障、サイバーセキュリティ、宇宙安全保障などの分野での協力強化が検討されている。
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