米CIA コロナは「中国の研究所から来た可能性が高い」 FBIやエネルギー省と一致

2025/01/27
更新: 2025/01/27

アメリカCIA(中央情報局)は、コロナによるパンデミックの発生源について、自然由来よりも研究関連である可能性が高いとの評価を下した。これまでに同様の評価を行っているFBIとエネルギー省の評価に加わった。

CIAの報道官は1月25日に発表した声明で、「現在得られている報告を基に、コロナパンデミックの発生源は(自然由来よりも研究関連である可能性が高い)と、低い確信度で評価している」と述べた。ただし、自然由来の可能性も依然として考慮しているという。

さらにCIAは「新たに得られる信頼性の高い情報や公開データを引き続き評価し、それが現在の結論に影響を与えるのであれば検討を続ける」としている。この評価は、これまで結論を控えていたCIAの、今までの立場からの転換を意味する。

新たにCIA長官に就任したジョン・ラトクリフ氏は、以前から研究施設からの漏洩の可能性を支持しており、2023年4月に議会の公聴会の説明で「コロナパンデミックの発生源について、研究関連であるとの見解が唯一だ」と語っている。上院での承認後、ラトクリフ氏はアメリカ保守系メディアBreitbart Newsのインタビューで、「パンデミックの発生源を解明することを最優先課題とする」と述べた。同氏は「諜報情報、科学、常識が一致してコロナの発生源が武漢ウイルス研究所にあることを示している」とし、「CIAをより積極的な役割に転じさせる」と表明した。

一方、国際社会によるコロナ発生源の解明の取り組みは進展していない。2024年12月末、WHOは再び中国共産党(中共)政府に対してCOVID関連のデータ提供を要請した。WHOは声明で「これは道徳的かつ科学的な責務だ。透明性、データ共有、国際協力がなければ、将来の感染症やパンデミックへの十分な予防・準備は不可能だ」と訴えた。

コロナが中国中部の武漢で発生して以降、中共政府は現地の市民ジャーナリスト、医師、学者らが発生源に関する情報を明らかにしたり、政府の対応を批判したりすることを厳しく制限してきた。

上院情報委員会のトム・コットン委員長は、今回のCIAの評価に満足感を示した。同氏は1月25日の声明で「コロナは武漢の研究施設から発生した可能性が高いと私は一貫して主張してきた。中共はその事実を隠蔽し、リベラル系メディアはそれを擁護した」と批判。「今最も重要なのは、この世界的災禍を引き起こした中国に責任を取らせることだ」と述べた。

これに先立ち、FBIとエネルギー省はコロナの発生源は研究施設である可能性が高いとの評価を下している。

また、トランプ政権下の国務省は、2019年秋に複数の研究員がコロナに似た症状を発症していたとする事実をファクトシートで公開している。さらに大紀元が入手した中国の内部文書によれば、中国の病院は政府の公式発表より数か月前からコロナに似た症状を持つ患者を治療していたことを示している。

元FBI長官のクリストファー・レイ氏は2023年初めに「中国政府は、アメリカおよびその同盟国による調査を妨害しているように見えた」と述べ、「これは全ての人々にとって不幸な状況だ」と非難している。

Eva Fu
エポックタイムズのライター。ニューヨークを拠点に、米国政治、米中関係、信教の自由、人権問題について執筆を行う。