社会問題 「事故処理」から「対テロ」へ

上海の地下鉄で「生物兵器」などを想定したテロ訓練

2025/01/28
更新: 2025/01/28

中国各地で社会報復を目的とした事件が相次ぐなか、上海の地下鉄では、訓練内容が「事故処理」から「対テロ」へとグレードアップしている。

過去には「列車の故障や遅延」などが行われていたが、近頃では「刃物などを持った客が、他の乗客を人質にとり何らかの要求をするケース」などを想定した上での鎮圧訓練、また爆発物への対策、電子広告スクリーンに、反政府スローガンが流れる場合への対応など、公共の安全、政治の安全に関する訓練に変わってきているという。

 

(上海地下鉄8号線『人民広場』駅で行われた訓練、情報提供者より提供)

 

今年も旧正月期間中、上海市地下鉄では無差別襲撃や生物兵器などを想定した対テロ訓練が行われた。
 

社会報復事件頻発を受け 上海地下鉄駅における「対テロ」訓練の様子(情報提供者より)

 

「対テロ」訓練のほか、ハッキングや攻撃をうけた電子広告スクリーン(「end the ccp」といった反政府スローガンが流れる場合)への対応(鎮圧)など、中国ならではの「事情」を想定した訓練も行われた。

 

社会報復事件頻発を受け 上海地下鉄駅における「対テロ」訓練の様子(情報提供者より)

 

情報提供者によると、「上海の地下鉄では、カバンや液体のみならず、密封された箱や缶であっても厳しくチェックする」

提供された資料のなかには、「不審者の特徴をリストアップした」ものもあった。

 

「不審者の特徴」など、訓練に関する資料(情報提供者より)

 

「もうすぐ旧正月、今年はとくに邪気がはびこるようで雰囲気が悪い。だからみんな、安全面からしても、ショッピングモールや地下鉄駅などに集まらないようにしよう」と情報提供者は警鐘を鳴らしている。
 



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李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!