社会問題 個室トイレのなかに秘密の扉が2つ?

「忽然と人が消える」? キケンな公共トイレ=中国【動画あり】

2025/01/29
更新: 2025/01/29

中国では「忽然と客の消えるブティック」ならぬ、「忽然と人が消えるトイレ」というものが実在する。

このトイレの利用者は意識を失わせる何らかの薬物を嗅がされて、誰にも気づかれずに、忽然と姿を消してしまう。人身売買か、あるいは臓器を抜き取られて捨てられるか……、その後の人生は決して楽観視できないだろう。

華人圏のSNSでは、「子供が突然消える謎が解けた」とされる恐怖の公共トイレの動画が拡散され、懸念が高まっている。

映像に映ったのは一見あふれたトイレの個室だ。しかし、壁には鍵のようなものがあり、それを開けると、その奥にはさらに鍵付きのドアが現れる。2番目のドアを開けるとそこには思った以上に広い空間があった。その空間がどこまで続くのかは動画からは確認できなかったが、「だからこそあの国では人は失踪する」というオチで終わる。

 

 

外食中「トイレに行く」と言ったきり行方不明に

ある日突然、理由もなく人が消える。近年、中国のSNS上には失踪した人に関する情報の提供を呼びかける通知があふれている。

失踪者は、子供に限らず、中高生や大学生。さらには働き盛りの青年から壮年期の世代までと、非常に幅がある。

「中国は防犯カメラで埋め尽くされた監視大国。それなのに、なぜ我が子は見つからないのか?」いぶかしがる声が、家族の悲痛な叫びとともに広がっている。

2023年4月1日夜、男子大学生の常運さん(19歳)は河南省商丘市の夜市でクラスメートと食事をしていた時、「トイレへ行く」といったまま行方がわからなくなった。

 

常運さんの「尋ね人広告」(NTD新唐人テレビの報道番組より)

 

中国の公式データによると、国内における毎年の失踪者は百万人を超えるという。通常の場合、反体制派の人物や民主活動家、あるいは地方政府の不正を中央に訴える陳情者であれば、どこにいようと中国の警察は即時に居場所を特定できる。

つまり、捜査当局が本気であれば、監視カメラが無数に設置され、市民の通信を完全に傍受している監視大国の中国で、1人の失踪者を探し出すのは決して難しいことではない。

しかし、失踪者が(遺体になってからではなく)無事に発見されるケースは極めて少ないのが現状だ。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!