フィリピン政府が警戒 中共スパイが複数人逮捕 

2025/02/01
更新: 2025/02/01

最近、フィリピンで複数の中国人がスパイ活動の疑いで逮捕された。フィリピン政府は、中共のスパイネットワークが広がっており、今回の逮捕はその氷山の一角に過ぎないとしている。

フィリピンのGMAテレビは1月28日、南シナ海近くのパラワン州のリゾートで、中国国籍の数人が不審な行動をし、携帯電話でフィリピン沿岸警備隊や海軍艦船の出入り口を撮影していたと報じた。

彼らはフィリピン軍(AFP)と国家捜査局(NBI)によってスパイ活動の疑いで逮捕され、逮捕時には台湾人だと偽っていた。

フィリピン側は、携帯電話から軍のキャンプや軍事設備、船舶の写真が発見され、大量の証拠を押収したと述べている。

フィリピン国家安全保障委員会(NSC)は1月29日、中共がフィリピンで広範なスパイネットワークを展開していると発表し、今後さらに多くの摘発を行う意向を示した。

1週間前、フィリピン国家捜査局は防諜作戦を実施し、39歳の中国人男性と2人のフィリピン人共犯者を逮捕した。この男性は高精度の地形マッピングおよび3Dモデリング機器を使用しており、フィリピン国内の軍事施設や重要なインフラに関するデータを収集していた証拠が見つかった。

フィリピン軍の報道官は、鄧姓のこの男性がフィリピンに10年以上住み、フィリピン人女性と結婚していたことを明らかにした。また男性は、長年にわたり、実際の意図を隠すために商人を装っていたとされている。

昨年7月、フィリピンのバンバン市の華僑女性グオ・ファピン市長が、中国の犯罪組織と結託していた疑いで逃亡し、9月にインドネシアで逮捕された。

フィリピン国家警察(PNP)は、この疑惑の中共スパイ事件が昨年7月に発生した事件と関連しているかどうかを調査中だ。

同時に、フィリピンと中共の南シナ海における緊張がエスカレートしている。フィリピン国防省は1月29日、中共の地域的脅威に対応するため、ニュージーランドと「軍隊相互訪問地位協定」(SOVFA)について交渉を開始し、防衛と軍事協力を深めることを目指すと発表した。