米政府効率化省(DOGE)の責任者で億万長者のイーロン・マスク氏が最近、ソーシャルメディアXで、アメリか政府はボイス・オブ・アメリカ(VOA)とラジオ・フリー・ヨーロッパ(RFE)を閉鎖すべきだと発言し、広く議論を呼んでいる。
この問題は、トランプ大統領の特別任務大使リチャード・グレネル氏が2月8日にXプラットフォームで投稿したことから始まった。グレネル氏は、2つのアメリカ政府資金による報道機関が極左活動家で溢れていると批判し、こうした報道機関は時代遅れだと主張した。同氏は「我々には政府資金による報道機関は必要ない」と強調している。
2月9日、マスク氏はグレネル氏の投稿を転載し、「そうだ、それらを閉鎖すべきだ」と述べた。マスク氏は3つの理由を挙げた。まず、ヨーロッパは現在、自由であり、官僚主義の問題を除けば、これらの報道機関の存在意義はもはやないこと。次に、これらの報道機関の影響力は以前ほど大きくなく、もはや誰も聴いていないこと。最後に、これらの報道機関は「急進的な左派グループが独り言を言いながら、米納税者の10億ドルを年間で浪費している」と明言した。
ボイス・オブ・アメリカは1942年に設立され、アメリカ政府の資金で運営する最大の国際放送機関で、米国際メディア庁(U.S. Agency for Global Media)に属し、48の言語で世界中にニュースを発信している。
一方、ラジオ・フリー・ヨーロッパはアメリカ議会の予算で運営され、政権による制限を受ける地域に情報を届けることを目的としている。
マスク氏の政府資金を利用した報道機関への批判は、社会的に大きな関心を集めている。支持者は、政府が納税者の資金で報道機関を支援すべきではないと主張する。特にこれらの機関が政治的偏向を持つとする場合にはなおさらだ。
反対者は、ボイス・オブ・アメリカとラジオ・フリー・ヨーロッパが歴史的に重要な役割を果たし、言論の自由と民主主義的価値観を推進する上で代替不可能な影響力を持つと考えている。
現在、アメリカ政府はマスク氏の提案に対して正式な回答はしていないが、政府資金による報道機関の存続に関するこの議論は、今後さらに進展が予想される。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。