石破総理が、自民党の衆院1期生議員に1人当たり10万円相当の商品券を配布した問題をめぐり、14日の参議院予算委員会で、石破総理は「多くの皆さま方の不信、お怒りを買っていることについて深くお詫び申し上げる」と陳謝した。
自民党の山下雄平参院議員は、「公邸に自民党の議員を集めることが政治活動に該当しないのか」と質問すると、石破総理は「純粋に個人的なねぎらいとして行ったのも」と説明。
「政治上の主義・政策を推進する、あるいは特定の候補者を推進するといった意図は全くない」と述べた。
政治資金規正法は、個人が政治家個人に対して金銭や有価証券を寄付することを禁じており、個人的な贈り物などは規制の対象外となる場合がある。
また、山下議員が「どうしてそんな高価な物を、大量に配ろうという発想になったのか」と尋ねた。
石破総理は、「総裁になる前から実にケチだね、人付き合い悪いね」と言われていたと語り、「幹部議員の会食ランキングは後ろから何番目かで、人付き合いが悪いのが私の定評になっていた」と答えた。
そのうえで、高価な物を大量配布したことについて「世の中の常識と違うという指摘は甘んじて受けなければならない」と語った。
山下議員は「奥能登まで視察に行き、金沢駅から東京に帰る時、石破さんは『カレーを食べよう』と言って、ゴーゴーカレーの列に並んでいっしょに2人で食べました」と振り返った。
加えて、「1000円もしないカレーを食べている時、石破首相がおっしゃっていたのは『能登の被災地の人はこんな温かいご飯を食べられていないだろう。本当申し訳ないし、ありがたいことだ』とおっしゃっていた」と指摘しつつ、「駅でカレー屋さんに列に並んで食べる感覚が、国民のみなさんが期待されていることではなかったか」と石破首相をただした。
政治とカネの問題をめぐっては、自民党は派閥の政治資金パーティー問題が発覚して以降、昨年10月の衆院選などに影響を受けており、国民の政治への信頼回復が急務となっている。
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