イギリスの最高裁判所は16日、「女性」であるか否かは生物学的な性別によって判断されるべきであり、性別適合手術を受けた人であっても女性には該当しないとする判決を下した。この判決は、7年にわたる法廷闘争に終止符を打つものとなった。
イギリス最高裁は16日、重要な判決を下し、2010年の平等法における「女性」および「性別」という用語は、生物学的な性別に基づくべきであり、トランスジェンダーの人々は女性には該当しないと認定した。
この訴訟は、スコットランド議会が2018年に可決した法に端を発している。その法案では、性別認識証明書を持つトランスジェンダーの人々を「女性」と定義しており、これに対して「スコットランド女性団体」が反対の声を上げた。
彼女たちは2022年に敗訴したが、その後、イギリス最高裁判所に上訴した。
英最高裁判所副長官パトリック・ホッジ卿は「この法律の中に一貫した整合性が見られず、さらにその(トランスジェンダーの人を女性と見なすという)解釈によって現実的に多くの問題が生じている以上、その解釈は正しいとは言えない」と述べた。
活動家たちはロンドンの裁判所の外でプラカードを掲げ、今回の勝訴を祝福した。プラカードには「女性は女性、男性は男性。性別は署名ひとつで変わるものではない」と書かれていた。
スコットランド女性団体のスーザン・スミスさんは「これで女性たちは安心できる。女性のために設けられたサービスや空間が、今後は女性専用のものとして守られるからだ」と述べている。
多くの支持者は、今回の判決を重要な勝訴だと考えている。
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