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社会問題 政府の一方的破棄で投資消滅 企業は理不尽な営業妨害に遭い泣き寝入り

中国地方政府による「投資詐欺?」 約3.6億円の投資が水の泡に

2025/04/22
更新: 2025/04/22

「信じた私がバカだった、相手が政府だったから信じたのに…」

――江蘇省で投資した企業の代表が、絞り出すように語った言葉だ。

中国地方政府との「安心の契約」が、1年後には「裏切り」に変わるとは、誰が予想できただろうか。

投資が水の泡に

「相手が政府だから」と安心して巨額を投じた企業が、政府から一方的に契約破棄され、理不尽な営業妨害に遭い、泣き寝入りを強いられていた。

江蘇省南京市で農業・文化・観光を融合したプロジェクトを展開すべく、江蘇楠寧溪地文化旅遊有限公司は現地政府と10年契約を結び、総額約1700万元(約3億6千万円)を投資した。

しかし、正式契約からわずか1年で、「政策の誤認」や「水防法(防洪法)違反の疑い」などを口実に政府から「契約終了」を一方的に告知された。さらには現地当局による道路封鎖、断水・電気供給停止、閉鎖の強要などの営業妨害に直面した。

被害に遭った江蘇楠寧溪地文化旅遊有限公司の責任者・郭傑氏は中国メディア「大象新聞」に対し、「政府を信じて入札したのに、これは詐欺ではないか」と怒りを露わにし、「この国で誰がまだ安心して投資できるのか」と嘆いた。

ネット上でも、「企業を育てる能力はないくせに、潰す力だけは有り余っている」といった皮肉や批判が相次いでいる。

「投資は自己責任」だが、中国で投資するということは投資相手だけでなく、「政治の風」にも運命を委ねることになる。

それにしても「政府が相手だったから信頼していた」という民間企業の信頼を踏みにじったその代償は、いずれ国家経済そのものに返ってくるだろう。

 

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!