日本電機工業会(JEMA)が、21日に発表した2024年度の白物家電の国内出荷額は、2兆5838億円だった。前年比2.4%増となり、2年ぶりにプラスへ転じた。品目ごとの動向には明暗が分かれ、気候や消費動向の影響が色濃く表れた。
節電志向や省スペース化の進展により、一部製品では、買い替え需要が堅調だった。一方で、物価高や消費の慎重化が影響し、台数ベースでは横ばいもしくは減少傾向となった。
エアコンの出荷台数は、941万4千台と、前年比7.3%増。記録的な猛暑が市場全体を押し上げたとみられる。一方、冷蔵庫は数量・金額ともに大きく減少。洗濯機も微減にとどまった。買い替えサイクルの長期化や高価格帯モデルへの移行が、背景にあると考えられた。
IHクッキングヒーターや換気扇などの住宅設備関連製品は、堅調に推移し、出荷台数が減少または横ばいでも、高付加価値モデルの増加や価格改定の影響で金額が伸びた品目も多かった。
今後も、気候変動や消費者の節約志向、買い替えサイクルの長期化といった要因が、市場に影響を与えるとみられる。一方で、エアコンやIHクッキングヒーターなど、特需や住宅需要と連動する製品は、引き続き堅調に推移する可能性が高いと言う。
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