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子どもが臓器狩りの対象になる中国社会 医師たちの関与示す証拠音声が公開 調査していた学生は謎の転落死

2025/04/22
更新: 2025/04/22

2023年5月8日、当時28歳の大学院生・羅帥宇さんが、卒業までわずか1か月という時期に突然、不可解な転落死を遂げた。

羅さんの両親によると、羅さんは、病院内で行われていた違法な人体臓器売買について告発しようとしていたという。

羅さんの死後、両親が彼のパソコンやスマートフォンを確認したところ、「湘雅二病院が違法な人体臓器売買を行っている」とみられる多くの証拠が見つかったのだ。

羅さんの残した証拠の中には、羅さん自身が病院から3歳から9歳までの「子どものドナー」を探すよう指示した音声記録も含まれていた。

羅さんが生前に残した録音には、湘雅二病院の関係者とされる人物が「3歳から9歳の子どもを、3〜5歳、6〜9歳に分けて、男女それぞれ3人ずつ。うん、それぞれのグループに6人」と話している。

また、羅さんが他の病院に出向いて臓器を取りに行こうとする際には、病院関係者が気軽に「肝臓はいる?」とやり取りしている音声も残っており、その口調はあまりに無神経で、笑い声さえ混じっていた。まるで市場で商品の売買をしているかのような雰囲気だった。

羅さんの両親によれば、羅さんのベッドには眼鏡の破片が落ちており、部屋の中には争ったような形跡もあったという。そのため両親は息子が自殺ではなく、口封じのために殺害された可能性があると強く疑っている。

中南大学湘雅病院の生体臓器摘出に関する疑惑が取り沙汰されるのは今回が初めてではなく、以前からそうした話はでていた。

同病院泌尿器外科・臓器移植科の副主任である謝續標(しゃ・ぞくひょう)医師は「小児腎移植に関して、当院は全国でもかなり大きなセンターの一つだ。この分野では多数の手術を行っている」と述べ、公の場で子どもの臓器移植手術を行なっていることを認めている。

法輪功迫害追跡国際組織の汪志遠代表は次のように述べている。

「羅帥宇さんの両親が『息子は殺された』と告発しているが、その可能性は十分にある。我々の調査記録によれば、中南大学湘雅病院、湘雅二病院、湘雅三病院のいずれも、法輪功学習者に対する生体臓器摘出に深く関与している疑いがある。中南大学のこれら3つの病院は、いずれも重大な疑惑を抱えている」

子どもの臓器狩りで中国の親は恐怖

日本人の感覚であれば、まさか、小学校にもいかない子どもが臓器を奪われるなんてと疑うかもしれない。

しかし中国では子どもが行方不明になったら、臓器狩りの犠牲になりかねないことを、年頃の子を持つ母親なら真っ先に疑うぐらい、子どもの失踪が臓器狩りという認識が中国社会では不幸にも共通なものとなっている。

湖北省では、ショッピングモールで行方不明になった子供の母親が、消火器を高く持ち上げて、貴金属店のカウンターめがけて思いっきり振り下ろし、店内を破壊した事件が発生した。

母親のこの破壊行為でショッピングモールのセキュリティシステムが起動し、建物の出入り口が封鎖され、大勢の警察がモールに乗り込んだ。

母親は強盗まがいの犯罪を犯してしまったが、その結果、失踪した子供は昏睡状態でトイレで見つかった。発見時、子どもは薬か何かを嗅がされ、髪は剃られて見た目は全くの別人になっていたという。

SNS上には「時間が経てばたつほど、子供の体の部品(臓器のこと)が減っていく」といったゾッとするコメントが多く寄せられていたという。

時事評論家の李沐陽氏は、この事件についてエポックタイムズ・ジャパンの取材に対し、次のように評した。

「もし彼女が単純に『子供が行方不明になった』と届け出て警察に捜索を依頼していたら、その子供が発見される望みは極めて低いだろう」

「中国には数えきれないほど子供が失踪しているが、見つかった例は何人もいない。失踪した子供が見つからない理由は、警察が無関心だからだ。どの人身売買業者にも、それなりのバックがいる。その背後にある権力を怒らせたくないから、警察は無関心になる。なかには、人身売買業者の後ろ盾になっている警察すらある。しかもそのようなケースは珍しくない」

「そのような中国の現実を知っているからこそ、その母親は貴金属店襲撃の方法を使って、警察を現場に来させ、子供の救出のための時間稼ぎをした。もちろん、理由はどうであれ、貴金属店を破壊したのだから、後からそれなりの弁償を求められるだろう」と答えた。

また民主中国陣線の副主席・盛雪氏は「中国共産党は、人類史上最も邪悪な産業──生きた人間からの臓器摘出をビジネス化した政権だ。恐ろしいのは、この犯罪において中共があらゆる段階を主導し、国家の力を使って体系的に運営しているという点だ。これは人類社会のあらゆる道徳的な底線を打ち砕く行為であり、その罪深さは計り知れない」と述べている。

大道修
社会からライフ記事まで幅広く扱っています。