最近、中国国内では異常な天象が増えている。これらは古書でいうところの「凶兆」とされている。
4月18日、広西チワン族自治区の梧州市(ごしゅう‐し)で、空に太陽が同時に7つも並ぶ奇妙な現象が観測された。
「7つの太陽」は昨年8月に四川省成都市でも報告されており、1年のうちに少なくとも2度は観測された。
中国メディアの取材に対し、目撃者の1人は、「7つの太陽はわずか1分程度で消えた」と証言しており、その時、周囲の人たちも皆、自分の目が信じられない様子で、スマホで撮影をしていたと言う。
当時の映像には、確かに、厚い雲の下から顔を覗かせる7つの太陽があった。それらの大きさの異なる太陽は、三列に整然と並んでいた。
(広西チワン族自治区梧州市で2025年4月18日に観測された「7つの太陽」)
社会への警鐘としての天象か
空に二つ、三つ、あるいはそれ以上の「太陽」が同時に現れる現象は俗に、「幻日(げんじつ)」と呼ばれており、自然現象の1種とされるが、中国唐代の有名な予言者・李淳風は「王朝滅亡を告げる凶兆だ」と予言した。
中国各地で「幻日」や「赤い空」といった異常現象が相次いでいて、これまでは2つから7つの太陽や2つの月などが観測されてきた。
「幻日」をはじめ、相次ぐ異常現象について、時事評論家の唐靖遠氏は、「この王朝(政権)が終わりを迎えようとしていることを、天がこれらの現象を通じて、世の人や権力者に対する警告しているのだ」と述べている。
相次ぐ異常現象や古代からの言い伝え、そして荒む一方の社会環境のなかで、中国国内の民衆も「そろそろ時代が変わる」ことを口にしないながらも、身体でそう感じている人も少なくない。



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