米下院の対中国共産党(中共)特別委員会は1日、声明を発表し、スターバックスが中国新疆ウイグル自治区に店舗を開設したことについて、「衝撃的で、道徳的に堕落した決定だ」と批判した。
同委員会は声明で、「スターバックスは新疆に店舗を開設したが、中共はこの地域でウイグル人やその他の少数民族に対するジェノサイドを行っている」と指摘した。
同委員会のジョン・ムーレナー委員長は、「社会的責任を掲げる企業が下した、衝撃的で道徳的に堕落した決定だ。中共はすでにこの地域で100万人を超えるウイグル人を拘束し、信仰や言語、文化を奪っている。このような地域で米企業が事業を行う正当な理由はない」と述べた。
さらに、「コーヒーが1杯売れるたびに、この象徴的な米国ブランドは、中共によるウイグル人への残酷な弾圧と結び付けられることになる。スターバックスは直ちに方針を改め、新疆の店舗を閉鎖すべきだ」と強調した。委員会は同時に、新疆の状況を紹介する動画をシェアした。
ウルムチに2店舗開設 現地メニューも導入
スターバックスは今週、新疆ウイグル自治区の区都ウルムチに初の2店舗を開設した。天山国際空港と国際大バザールにそれぞれ出店した。
この動きは、新華社や「環球時報」など中共官製メディアが大きく報じ、新疆の人権問題をめぐる批判があるなかでも、外資企業が引き続き進出・投資している事例として紹介した。
官製メディアによると、2店舗では塩味のミルクティーなど、現地の特色を取り入れたメニューを提供している。国際大バザール店には民族楽器などの要素も取り入れたという。
スターバックス中国のモリー・リウ最高経営責任者は、新疆への進出は店舗網のさらなる拡大につながり、この市場で顧客とのつながりを深めることができると述べた。
中国はスターバックス第2の市場
スターバックスは1999年、中国に初の店舗を開設した。現在、中国本土は米国に次ぐ同社第2の市場である。2026年9月27日時点で、中国本土に8342店舗を展開している。
2026年4月、スターバックスはボーユー・キャピタルとの中国合弁事業に関する取引を完了した。現在の店舗数を大幅に増やすことを目指している。
スターバックスのブライアン・ニコル最高経営責任者は当時、同社の世界的なブランド力とボーユーの現地での専門性を組み合わせることで、より多くの顧客にサービスを提供し、より多くの都市に進出できると述べていた。
人権団体も批判
ヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア副局長、マヤ・ワン氏は、スターバックスが事業を拡大する地域では、今も数十万人のウイグル人が民族や宗教を理由に拘束されていると指摘した。
ワン氏は、中共当局が人権侵害を覆い隠すため、「すべて正常だ」とする印象を作り出そうとしてきたと指摘。新疆の街頭にスターバックスの店舗が現れることは、中共の「この地域には問題がない」との主張に沿うものだと述べた。
2022年、国連人権高等弁務官事務所は調査の結果、新疆では大規模な恣意的拘束を伴う迫害が行われており、人道に対する罪に当たる可能性があると結論付けた。
中共当局はこうした指摘を否定し、関連する治安対策はテロリズムや過激主義への対応に必要な措置だとしている。米国はこれまでに、こうした問題を理由として制裁措置を講じている。
スターバックス中国の広報担当者は、こうした懸念について、すべての店舗が責任ある事業運営を含む、共通のブランド基準と価値観に従っていると回答した。
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