中国における「市中引き回し」は、かつて清朝のころまで行われていた前近代的な蛮風である。それが最近、重慶市で行われたという。
今月10日、張楓英さんとその家族は、山東省政府を訴えるために裁判所へ向かう途中、政府職員を含む20数人の暴漢に襲われ、負傷した。
北宋時代の有名な裁判官・包公が、社会秩序が崩壊し、ますます混迷する今の中国において「特別な意味」をもつ存在になっている。
建国70周年、なのだという。そりゃどこの国かと、とぼけてみたくなるのは、他国のことに無関心だからではない。隣国の国民として、たとえ儀礼的にせよ慶賀すべきかも知れないが、彼の国の場合、とてもそんな気持ちにはならないからだ。その70年は、罪なき人民にとってあまりにも苛烈であった。また、その非道ぶりを隠蔽することに極めて厚顔であるという欺瞞性に、ほとほと嫌気がさす。今の中国のことである。
2019/10/01