今月7日深夜から8日にかけて、広東省深センと香港は記録的な集中豪雨により機能不全に陥った。この日の夜(8日未明)、深セン当局は突然ダム放水をした。
このほど、中国では「街中にワニが出た」と話題になっている。ホンモノのワニが、洪水で水没した「道路を泳いでいる様子」を捉えた画像がSNS投稿されている。
先月末に発生した台風11号(ハイクイ)の影響により、香港では集中豪雨に見舞われ、気象当局は暴雨警報で最高レベルの「黒色暴雨(ブラックレインストーム)警報」を発令した。
7月末に中国で発生した大洪水とダムの放水により、首都・北京を防衛する精鋭戦車部隊や空軍部隊の基地も水浸しとなった。情報筋によると、重装備が台無しになり、精鋭部隊の損失を知った習近平氏は激怒したという。
中国南部の福建省で、台風9号および11号がもたらした豪雨の影響により大規模な洪水が発生。多くの道路が寸断され、浸水や家屋の倒壊などの被害が出ている。
河北省の「人為的な洪水」から1カ月が過ぎた。一部の地域ではまだ水は引かず、被災者は過酷な生活を強いられている。避難生活のなかでの「急死」も続いている。
中国北部で洪水が発生してから3週間。一部の被災地では、依然として水道や電気は復旧していない。補償金も救援物資も届かず、被災民の不満が高まっている。
洪水の後に残されたのは、あまりにも無残な、廃墟となった故郷の町だった。なかには、絶望のあまり、井戸へ飛び込むなどして自殺する被災者も出ている。
黒竜江省尚志市に属する陳さんの町は、最近の洪水災害を受けて、完全に水没した。家や全財産を失った衝撃から立ち直れず、自殺する人もでているという。
今月18日、河北省の被災者が、命をかけて河北省の省長の乗った車の前に飛び出し、地面に座り込み、最後には土下座までして被災民への救援と補償を求めた。
河北省当局は11日、洪水被害について「8月10日時点での死者数は29人。行方不明者16人」と発表。あまりに少ない数字に、ネット上には批判が殺到している。
河北省の省委員会書記である倪岳峰氏が8月3日、水没による被災の激しかった涿州市へようやく視察に訪れた。市民からは「今まで何してた?」と非難の声が上がった。
このごろ中国各地では、地面から熱水が噴き出したり、虫の大群が地中から這い出して移動するなど、異常な現象が見られている。大地震の予兆か、との懸念が広がっている。
河北省涿州市をはじめ、水害の被災地では、被災民が「これは人災だ!」として地元政府に抗議する活動が続いている。警察が鎮圧にあたり、逮捕者も出ている。
先日、北京を襲った洪水は、各所に甚大な被害をもたらした。ところが、被害のひどかった北京市房山区にあって、この「龍王廟」だけが奇跡的に無傷だった。
このほど「河南省審計庁」が公開した報告書によると、2年前の河南洪水の後、現地政府が獲得した復興資金のうち「不透明な支出」の総計が2000億円ちかくに上った。