ジンバブエ、RTGSを唯一の法定通貨に制定 政策金利50%へ

2019/06/25
更新: 2019/06/25

[ハラレ 24日 ロイター] – ジンバブエ中央銀行は24日、今年2月に導入した暫定通貨「RTGSドル」を唯一の法定通貨とし、米ドルなど外国通貨の法貨としての利用を禁止した。

中銀はRTGSドルを保護する政策の一環として、翌日物貸出金利を15%から50%へ引き上げた。

ヌーベ財務相は「全面的な通貨改革に向けた一連の取り組みは、われわれの過渡的な安定化プログラムの一部だ。この動きはまさに全面的な通貨政策の復元の始まりである」と述べた。

しかしアナリストは、今回の通貨制度改革で経済成長を妨げている根深い問題がすぐに解消するとはみていない。

NKC・アフリカン・エコノミクスのエコノミストは、ジンバブエにはRTGSドルの裏付けとなる大規模な外貨準備がなく、米ドルや南アフリカランドなどの通貨の利用が禁じられれば、大混乱に陥る恐れがあると指摘した。

ジンバブエでは給与などの支払いの80%がRTGSドルで行われているが、レンガから食品まで幅広い商品の価格が米ドル建てになっている。

2017年11月に就任したムナンガグワ大統領は、ハイパーインフレと長期間にわたる経済介入の失敗で悪化した経済を立て直そうとしている。しかしこれまでのところ成果は上がっておらず、国民は大統領の公約実現を疑問視している。

ジンバブエの自国通貨ジンバブエドルは、ハイパーインフレによって信認が崩壊したため、2009年に発行が停止された。

Reuters
関連特集: 国際