[ブラジリア 3日 ロイター] – ブラジルの宇宙研究機関の調査で、同国のアマゾン地域における熱帯雨林の伐採が6月に前年同月比88.4%増加し、ボルソナロ大統領就任以来2カ月連続で増加していることが分かった。
これは速報値だが、より詳細な画像から計測される公式統計で7月までの1年間の伐採面積が昨年を優に超えることが示唆されている。過去11カ月では、すでに前年の同じ時期を15%上回っているという。
環境活動家らは、ボルソナロ大統領がアマゾン地域の開発を強く呼び掛けたり、自然保護当局が罰金をかけ過ぎていると批判したりすることで、伐採から利益を得ようとする牧場や林業関係者が勢いづくと警告している。
一方ブラジル政府は、先週欧州連合(EU)と南米南部共同市場(メルコスル)が自由貿易協定(FTA)締結で暫定合意したことを受け、環境保護に向け一段の圧力にさらされている。
伐採は4月までの雨季の間は小康状態にあったが、5月に乾季が訪れるとともに再び増加に転じ、5月の伐採は前年同月を34%上回った。
ブラジルのサレス環境相はロイターに、「違法な森林伐採対策にあらゆる手段を講じている。今週は、(自然保護当局から)アマゾン全域に17の実践チームの派遣を同時に受けた」と述べた。
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