米国移民局(USCIS)は10月2日、共産党員および共産党員だった人の移民ビザ申請を許可しない方針を明らかにした。米政府は、中国共産党政権と中国共産党員への締め付けをさらに強化した。
USCISが発表した最新の政策通知(Policy Alert)で、同局が共産主義者、全体主義政党のメンバーに関する移民政策ガイダンスを調整するとした。新しいガイダンスでは、「共産党、または他の全体主義政党のメンバーと、共産党または他の全体主義政党の付属組織のメンバー」が米国の移民ビザを申請する場合、すべて「不許可にする」とした。
「不許可にする」理由について、USCISは、「米国の安保上の脅威と防御に対処するために、議会で可決された一連の法的措置の一部である」と示した。
また、USCISは、米国は「共産党員、または共産党員だった人」や「他の全体主義政党のメンバー、またはその政党のメンバーだった人」などは「受け入れできない」と強調した。
移民コンサルタントの鄭存柱氏によると、9月17日、米国籍を取得した中国系住民の父親が、米国に入国しようとした際、中国共産党員だという理由で、米の入国が認められず、強制送還されたことがわかった。父親の移民申請も不許可とされた。鄭氏はこの父親に対して、移民ビザを再申請するには「できるだけ早く脱党するように」とアドバイスした。
鄭氏は9月18日、大紀元に対して、今後「親族訪問ビザや観光ビザで訪米する中国共産党員も、強制送還されるだろう」と話した。同氏によると、米政府の中国共産党員の締め出し方針が鮮明になってから、永住権を持つ中国人住民や留学生の脱党が急増した。
米ニューヨーク市に本部を置く市民団体、全世界脱党支援センターは、世界各国で100以上の事務所(日本では、NPO法人全世界脱党支援センター日本)を構えている。中国共産党とその他の関連組織から離脱すると表明する中国人を支援している。同センターの易蓉主席は、「脱党を声明した人に中国語と英語の脱党証明書を発行する。証明書は終身有効だ」と述べた。易氏によると、USCISは同センターが発行した脱党証明書を、入国ビザや永住権などを申請する際の重要な参考資料と位置付けている。
(翻訳編集・張哲)