米連邦政府の一般調達局(GSA)のエミリー・マーフィー長官は11月23日、大統領選のバイデン候補(民主党)に書簡を送り、政権移行プロセスを開始する用意があると伝えた。その一方で、長官は書簡の中で、自身と家族、「ペットまでも」さまざまな脅迫を受けたと明らかにした。長官は、圧力の下で早い段階でこのような決断をしなければならなかったと説明した。
マーフィー長官は書簡の中で、「大人になってから、私は人生の多くを公共サービスに捧げてきた。私は法と事実に基づいて独立した立場から判断した。私が判断したタイミングについて、どの行政機関(ホワイトハウスやGSAの職員)からも直接的または間接的な圧力を受けたことはない。私は、決断を遅らせるようにという指示も受けていない」とした。
その一方で、長官は「しかし、私に早急に決断させるために、私はオンライン上、電話や郵便で、私自身や家族、スタッフ、ペットまでも、身の安全に関わる脅迫を受けた」と明らかにし、「何千もの脅威に直面しても、私は常に法を守ることに専念している」とした。
この書簡に対して、トランプ大統領はツイッター上で、マーフィー長官を励ました。大統領は、「わが国への揺るぎない献身と忠誠について、GSAのエミリー・マーフィー氏に感謝する。同氏は嫌がらせを受け、脅迫され、罵られた。私は、同氏やその家族、GSAの職員がそうした目に遭うことを望まない」と書き込んだ。大統領は引き続き、各州で訴訟を進めていくと改めて強調した。
また、ニューヨーク市警の元本部長バーナード・ケリック(Bernard・Kerik)氏は、「メドウズ大統領首席補佐官、連邦捜査局、司法省、どうしてGSAの職員を脅迫している人を逮捕しないのか」とツイッターに投稿した。
大紀元時報英字版は11月10日、バイデン陣営がGSAに対して政権移行を承認するよう働きかけたと報じた。GSA側の報道官は9日、「政権移行プロセスはまだ早い」と大紀元の取材に対して回答した。報道官は、「憲法の規定の下で、当選者が明確になった時に、政権移行プロセスを開始する」とマーフィー長官の立場を説明した。
一方、米CNN19日付の報道は、情報筋の話として、マーフィー長官が重圧に直面しており、殺害予告も受けたとした。
24日、ツイッターに投稿された映像によると、極左団体のリフューズド・ファシズム(Refused Fascism)はGSA庁舎の前に5つの遺体収納袋と「エミリィ・マーフィーは移行資金を承認しなければならない」と書いたポスターを並べていた。
トランプ陣営の弁護士も、さまざまな脅迫や嫌がらせを受けている。
トランプ弁護団のリンダ・カーンズ(Linda Kerns)弁護士はこのほど、嫌がらせのメールや電話、経済的脅迫、国家反逆罪という非難を受けたとして弁護団から離脱した。嫌がらせを働いたのはトランプ陣営が起こしたペンシルベニア州での訴訟で、被告となっているキャシー・ブックバー州務長官の弁護を担当している弁護士事務所のメンバーだった。
(翻訳編集・張哲)
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。