カリフォルニア州選出のダレル・アイサ(Darrell Issa)次期下院議員はこのほど、中国共産党は3層構造のスパイネットワークを持っており、「数十万人」の人々がそのスパイ行為に協力している」と指摘した。
中国共産党は、その野望を果たし影響力を拡大させるために、欧米各国に大量のスパイを送り込んでいる。このほど、中国当局の女スパイが米国の複数の民主党政治家と男女関係を結んだとの報道を受け、米政界などは再び中国当局のスパイ活動に注目した。
アイサ議員は12月11日、米FOXニュースの番組「Fox News@Night」の中で、中国の女スパイをめぐって「中国共産党は3層構造のスパイネットワークを持つ。彼らはプロの情報部員のほかに、スパイのような様々な企業を持ち、さらに膨大な人数の留学生ネットワークを持っている」と語った。
「実際、中国人学生が夏休みに帰国すると、彼らは中国共産党の取調べを受ける。彼らの家族がまだ中国にいるからだ。つまり、中国共産党は、数人のスパイを派遣しただけではない。数十万の人が中国当局のスパイ活動に協力している」と同氏は指摘した。
アイサ議員は米陸軍で勤務した経験がある。最終階級は大尉。退役後に起業し実業家に転身。2000年の連邦下院議員選挙でカリフォルニア州第48区から立候補し、当選した。02年の中間選挙では、同州第49区から出馬し再当選を果たした。20年11月3日の連邦下院議員選挙では、同州第50区から立候補し、再び選出された。
留学生らを脅迫
アイサ議員は12月8日、米ニュースマックスTVのインタビューを受けた際、中国当局は機密情報の窃取に中国人留学生を利用していると言及した。
同氏によると、中国人留学生は、中国当局に米国で学んだ知識を報告しなければならない。多くの中国人留学生は、卒業後も米国に残り、一部は連邦政府機関に勤めている。
「ハイテク技術を学ぶロシア人留学生は卒業後、米国に残ることは少ない。しかし、卒業後も米国に滞在する中国人留学生は数多くいる。中国にいる彼らの家族が脅迫されているため、留学生らは中国当局に協力せざるを得ない」とアイサ氏は指摘した。
「これは、中国人の(スパイ)ネットワークが、ロシア人のネットワークよりはるかに深い構造をしていることを意味する」
ポンペオ国務長官は同日、ジョージア工科大学で演説を行い、この問題を提起した。
「中国当局は、米国の技術革新に決してかなわないことを知っている。彼らには国有企業はあるが、しかし、これは政府を中心とした独裁政権だ。だからこそ、彼らは毎年40万人もの学生を米国に送り込んでいる。毎年40万人の中国人学生が米国の大学で学ぶのだ。それも皆同じ国から来ている。偶然ではない」と長官は述べた。
ポンぺオ長官は、中国国内のハイエンド産業基地の多くは、盗まれた技術や他国から買った技術に基づき、「すべてが中国国産技術ではない」と批判した。
長官はまた、これらの問題の「最大の被害者は、実に罪のない中国人自身である」と強調し、米政府は「この問題に対応する責任がある」と話した。
最大の脅威
ジョン・ラトクリフ(John Ratcliffe)米国家情報長官は1日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルへの寄稿で、「今日、中国共産党は米国にとって最大の脅威となった。また、中国共産党は第2次世界大戦以来、世界の民主主義と自由にとって、最大の脅威となっている」との見方を示した。
ラトクリフ氏は、「情報ははっきりとしている。中国当局は経済、軍事、技術において、米国と地球上の他の地域を支配しようとしている」と強調した。
同氏は3日、CBSの取材に対し、「中国当局は、米国が中国当局にとって有利な政策・法規を制定するように、脅迫、賄賂、影響力を喜んで使う」と話した。
(大紀元日本ウェブ編集部)
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