民主党大統領候補のジョー・バイデン氏は、大統領になれば一部の高等教育を無償化することを再確認した。
バイデン氏は12月23日のツイッターの投稿で、「21世紀は12年間の学校教育では不十分だ。そのため、バイデン・ハリス政策では、コミュニティー・カレッジは無料になり、公立カレッジと大学は年収12万5000ドル未満の家庭で無料になる」と書いた。
一連のツイッター投稿で、バイデン氏はミゲル・カルドナ(Miguel Cardona)氏を教育長官に任命し、中共ウイルス(新型コロナ)大流行の中で学校の安全な再開について話した。
彼はまた、生徒の精神衛生などのニーズに対応するために、学校の心理学者、カウンセラー、看護師、ソーシャルワーカー(社会福祉士)の数を倍増することにも言及した。
バイデン氏の大学無償化政策はバーニー・サンダース上院議員(無党派、バーモント州)の政策から採用された。サンダース議員は筋金入りの社会主義者で、大学授業料の無料化を提唱している。この政策は連邦議会の協力が必要で、連邦政府が州と協力して費用の分担を求めている。
現職のベッツィ・デボス教育長官の2017年の上院承認時にサンダース議員が大学無償化について尋ねたとき、デボス氏は「真に無料なものはない」と主張した。
「誰かがどこかでその費用を負担しなければならない」とデボス氏は述べた。「そして請求書の支払い期限が迫っている。われわれが次にとる教育政策と公共政策は、既に脆弱な経済を壊すこともできるし、われわれが見たこともないような成長と繁栄の時代を築くことも出来る」
デボス氏はまた、大学の無償化の推進は「社会主義による高等教育の乗っ取り」で、米国の経済に打撃を与えると警告した。
「間違いなくこれは社会主義による高等教育の乗っ取りだ」と彼女は教育省の連邦学生支援局が主催したオンライン会議で述べた。「個人的な政治的観点により、私ほどこの事を恐れていない方もいるだろう。しかし、確信を持って言えるのは、これを実現する方法を誰も気に入らないということだ」
現在、テネシー州、オレゴン州、カリフォルニア州、ニューヨーク州などの多くの州が、無償の高等教育の政策を可決または提案している。
大学の無償化には二つの大きな欠点がある。一つは私立大学が締め出される可能性があること、二つ目は公立大学の学生がやる気を失う事だ。
2017年にニューヨーク州が学費無料化の政策を打ち出した後、同州北部の私立大学であるクラークソン大学で、100人以上の新入生が考えを改め、他の公立大学に入学した。
クラークソン大学はブルームバーグに対し、この政策は同大学に財政的な困難をもたらしたと述べた。
連邦取引委員会(FTC)の経済局が9月に行った調査によると、コミュニティー・カレッジの授業料無料化は政策の設計によって効果が異なる。
調査では、「他の補助金を差し引いた後の授業料を無料化する政策は、入学者数を10%増加させ、学位取得率を10%増加させるが、低所得層の学生には何の利益ももたらさない。低所得層の学生のためにコミュニティー・カレッジを無料にする政策は、入学者数を12%増加させ、低所得層の学生には有益であるが、中・高所得層の学生には悪影響を与え、学位取得率を4%増加させるだけだ」と結論付けている。
(大紀元日本ウェブ編集部)
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