トランプ氏離職後初の政治発言 再選したアリゾナ州共和党議長が公表

2021/01/26
更新: 2021/01/26

米ドナルド・トランプ前大統領の盟友であるアリゾナ州共和党議長のケリー・ワード(Kelli Ward)氏は1月22日、同議長のポストをめぐる党内投票で対抗馬を退けて再選した。ワード氏は23日、ツイッターでトランプ氏の電話録音メッセージを公開した。同氏の大統領職から離れてから初めての政治発言が公にされた。

1月22日の共和党年次会議で行われた投票では、ワード氏は51.5%の得票率を獲得し、挑戦者であるセルジオ・アレラーノ氏は48.5%だった。ワード氏の再選が発表された後、同氏とアレラーノ氏は舞台に共に立ち、党内での団結を呼びかけた。

トランプ氏は電話メッセージのなかで、アリゾナ州の人々にワード氏の再選を呼びかけた。多くの問題に対する彼女の姿勢から「完全かつ全面的な支持」を表明し、「彼女ほどあらゆる面で献身的な人を他に見つけられないだろう」と語った。

ワード氏は議長選挙の投票前、共和党集会におけるスピーチで、トランプ氏の米国第一主義の継承を目指す反既得権益層の共和党員だと主張した。この集会でトランプ氏の電話メッセージを紹介した。このほど、再びこのメッセージをSNSで公にした。

ワード氏は、トランプ氏の大統領再選運動で中心的な役割を果たした。同氏は、アリゾナ州で選挙結果の正確性を問う訴訟を起こし、何百もの重複した投票用紙を検査するよう裁判所に求めた。しかし、数回の検査の後、州の判事は誤りの証拠が十分ではないとして、ワード氏の追加検査の要求を退けた。

バイデン政権の「ユニティ」をめぐり

アリゾナ州共和党の広報担当者は15日、米紙ポリティコの取材で、トランプ氏が暴動を煽ったとする民主党議員やメディアの意見を否定した。「左翼とメディアが連携して『すべての共和党員は国内テロリスト』という烙印を押そうとしている」と批判した。

民主党のバイデン政権はトランプ前政権の「分断」を批判し、「ユニティ(統一、または団結)」を政治的テーマとしている。エリザベス・ウォーレン上院議員は24日、米CNNの取材に対して、議事堂襲撃事件を例に取り上げ、議員らに対して「反反乱」で団結することを提案した。さらに、延期される弾劾裁判ではトランプ前大統領と共和党に説明責任を求めるとした。

いっぽう、2020年大統領選の民主党候補者の一人で前下院議員トゥルシー・ギャバード氏は25日、FOXニュースに出演し、バイデン大統領に対して、「国の半分の人口を『潜在的な国内テロリストだ』と追及するような」元CIA長官ジョン・ブレナン氏らの声を抑え、リーダーシップを発揮するべきだと述べた。また、米国の真の意味のユニティは、憲法と創造主により与えられた権利を中心にまとまることだと主張した。

(記者・JANITA KAN、翻訳編集・佐渡道世)